鹿児島料理と焼酎の夜

岩手で生まれ育った私にとって、九州、しかも鹿児島はとてもとても遠い土地。お隣の家のお姉ちゃんが鹿児島にお嫁に行く時、 「そんな遠ぐさ行ぐの!?」 って、ご近所中に言われていたもんねぇ。
そんな岩手出身の私は今日、南は鹿児島出身のYさんとご一緒させて頂いた。距離にしてどのぐらいあるのかなぁ。いろんな偶然が重なってお会いすることができた方。こういうのを 『ご縁』 っていうんだろうね。感謝!


Yさんに選んでいただいたのは、日比谷にある鹿児島料理のお店。知り合いがおススメのお店で、ずっと行きたいと思っていたけど行けていなかったお店。鹿児島黒豚のお料理がいっぱいのお店だ。豚肉、大好き!嬉しいなぁ。お店の外から到着電話をするとYさん、お店の入り口で出迎えてくださった。優しいなぁ。
ご挨拶をして、早速いただきます!体勢に。メニューを見ると、うちの地元のお店にはないようなお料理がいっぱいだ。同じ海のある土地でも、上がるお魚は違うもんね。



ゴーヤのお浸し・・・かな?メニュー写真を撮らなかったので、正式名称不明。このゴーヤは軽く蒸してあるそうで、そのゴーヤと鰹節に、ポン酢をかけて頂いた。ゴーヤ料理といえば炒めることしか出来ない私には、とても新鮮だったなぁ。あっさりしていて、おつまみに最高!Yさんのお宅では蒸さずに、スライスしたゴーヤを軽く塩揉みして15分ぐらい置いたあと、熱湯をかけるそうだ。ポン酢ではなく、酢醤油が美味しいとおっしゃっていた。それなら私にも出来そう!お酒のおつまみに、作ってみようっと。
あ、左奥にちょこっと写っているお通しの黒豚味噌。これがまた、少し甘めで美味しかったなぁ。


きびなごのお刺身。これはハーフサイズね。お好みで、酢味噌かお醤油をつけて頂くそうだ。私は酢味噌で。似たようなキラキラの小さいお魚はあるけど、きびなごって、うちの田舎では食べたことないなぁ。キラキラ系のお魚が大好きなので、とても美味しく頂いた。
Yさんが 「このお店のお醤油は2種類置いてあるんですよ」 と教えてくださった。関東のお醤油と、鹿児島のお醤油。Yさんおススメの鹿児島のお醤油で頂いてみた。 「甘くて美味しい!」 と私。お醤油なのに、何かのタレみたいに甘いんだもん。ビックリ! 「これ、目玉焼きに掛けたら美味しそう!」 とつい、玉子好きな発言。いやぁ、気に入りましたっ!甘いお醤油。

初対面のYさんの隣で、もう遠慮なくパクパクと食べ続ける私。カツオのたたきも美味しかったなぁ。カツオも、田舎ではあまり食べた記憶が無いなぁ。子供だったから?いやいや、そりゃぁ関係ないもんなぁ。

Yさん宅のカツオのたたきの作り方を教えて頂いた。フライパンに油を引き、スライスしたニンニクを炒め、油に香りがついたらカツオを柵のまま入れ、外側の色が変わるぐらいに火を通すそうだ。これで合ってるかな? 「油でギトギトにならないんですか?」 と聞いたところ、全く問題なく、美味しくできるそうだ。初めての調理方法。こりゃぁ、試してみないとっ!
写真のお料理は、黒豚の豚足ゴボウ煮、っぽい名前だったような気が・・・これまた正式名称不明。骨まで柔らかく煮た豚足、美味しかったぁ。このお料理は、殆ど私が食べちゃった!味の染みたゴボウも良かったなぁ。


普段はビールか日本酒を好んで飲むが、鹿児島といえば焼酎。Yさんに 「焼酎も好きです!」 宣言をし、焼酎を頂くことにした。このお店では、3種類の焼酎を飲み比べすることができる 「利き焼酎」 というセットがある。霧島、指宿、桜島と3コースある中で、Yさんおススメの桜島コースにした。写真向かって左から、白波、桜島、島美人。上から覗くと、トレーに貼られたそれぞれの焼酎のラベルが透けて見えるように工夫されている。これは親切だなぁ。
Yさんに 「どれが美味しいですか?」 と聞かれ、迷わず 「いちばん右です!」 と答えると 「そうですよねぇ、私も島美人がいちばんおススメです」 とのこと。3つの中では、香りの抜け方が抜群!気が合いますなぁ、うふふ。


焼酎と同じタイミングで出てきたのが、黒豚のしゃぶしゃぶ。こちらのお店、自慢のメニューだそうだ。

お野菜やキノコ類、黒豚をお鍋でしゃぶしゃぶし、何とそばつゆで頂く。焼酎の前にあるネギたっぷり汁が、そばつゆ。そして焼酎のあちら側にあるのが、ゆず胡椒。Yさん、ゆず胡椒はご自宅で手作りしているお方。このゆず胡椒をYさん、ガッツンガッツンそばつゆに投入。 「これ、辛くないですから」 と。負けじと私もガッツンガッツン投入。これね、たっぷり入れたほうがより美味しいね。甘いそばつゆに、ゆず胡椒。これ、最高!そして、黒豚も最高!
鍋奉行ですから」 というYさんの気遣いに甘え、全てお任せ状態の贅沢な私。いやぁ、本当に美味しかったわぁ。豚の油を全く感じないんだもん。そばつゆも最後まで飲み干しちゃった。


最後のデザート。白くまを食べたことがない、と言ったところ、 「じゃぁ、食べてみましょう」 とYさんがオーダーしてくれた。地元鹿児島には、美味しい白くまのお店があるそうだ。
写真のこれは、白くまならぬ 「小ぐま」 。白くまより小さいサイズとのことだったが、いやいや、充分なサイズですけど。 「白くまは大きいので、何人かで食べられますね」 とお店の方が言っていた。そうだよねぇ、携帯電話と一緒に撮ってみたらほら、普通のひとり分だもん。大きい花豆まで載っているよー!これももれなく完食。
あー、余はまんぷく八兵衛じゃ!

食べながら、飲みながら、Yさんとたくさんお話をした。お野菜のこと、お仕事のこと、田舎の津波のこと、お料理のこと、お互いの田舎のこと、日記のこと、音楽のこと、とにかくたくさん。楽しかったなぁ。初めてお会いしたのに、初めてじゃないみたいな感じって不思議。
Yさん、たのしい時間をありがとうございました!