行ってらっしゃい

姪っこMが今日から、チェコ共和国へ。東日本大震災で被災した中学生をチェコ共和国がご招待してくれた、10日間ほどの旅。
Mは 「どうしても行きたい!」 と作文を書いて応募し、運よく選んで頂いたようだ。同じ中学校からは、3人が参加するらしい。初めての海外、初めての長旅。昨日、電話で話したときは楽しそうに会話していたMだが、出発の時は心細さからか、メソメソしながら出発したそうだ。Mらしいなぁ。



チェコでは、日本人の奥様がいらっしゃるご家庭にホームステイするとのこと。震災後、市内で撮影した画像をプリントアウトして持って行く、と準備をしていた。そうだね、単なる初めての海外旅行ではなく、そういう旅なんだもんね。
荷物の中には、学校で使っている上履きも入っている。チェコの金メダリストと一緒に運動をするためだそうだ。招待した子供たちのために色んな企画を立ててくださっているようで、心から有難いと思う。
お小遣いも少額に決められている様子。 「お土産は要らないから、たくさん写真を撮ってきて見せてね」 と言うと 「うん、分かった!」 と元気に返事をしてくれた。


今も校庭には仮設住宅が建ち並ぶ学校生活。お正月に会ったとき、 「今年は3年生で体育祭も最後なのに、校庭が使えないんだよね・・・」 と、寂しそうに言っていたM。
幼稚園の時に突然、お母さんを亡くし、中学からはお父さんの転勤で友達のいない土地に引越し、やっと慣れて落ち着いてきた頃に東日本大震災。どうしてこの子の周りには辛い事ばかり起こるんだろう、と思うことがある。最後の体育祭はできないかもしれないけど、別の経験をたくさんしてきたし、これからも重ねていくんだろうね。


がれきと更地だらけに変わってしまった町を少しの間だけ忘れて、いい思い出を作ってきて欲しいな。たくさんの写真、楽しみに待ってるからね。気を付けて、行ってらっしゃい!