最高の相棒は最高の宝物


奥田民生のルート2という曲に 『HONDAがオイラの相棒 言うこときかないオンボロ』 という歌詞がある。
これを自分を当てはめてみると 『SX-70がオイラの相棒 言うこときかないオンボロ』 となる。
オンボロは可哀相だな。古いっていうだけでまだまだイケる。



数年前に友人からもらったポラロイドカメラ 「SX-70」 。
今でも、もらった時の大はしゃぎした場面を覚えている。頭の中でほぼ100%、その場面を再生できる。
1台はSX-70シリーズの 「FIRST MODEL」 。通称 「アラジン」 。レンズダイヤルは数値の無いラインのみの、正真正銘1972年発売ファーストモデルだ。革はアルミに張替えをしてから譲ってくれたので、とても40年近く経っているようには見えない。
もう1台は同じSX-70シリーズの 「MODEL2」 。こちらは目盛の付いた1974年の後期モデル。
ほとんど傷が無く、こちらも革を張替えてくれたので状態は良く、配色が可愛らしい。
 
実はもう1台もらっている。SX-70シリーズの最後の機種で1978年発売の 「SONAR AUTOFOCUS」 だ。その名の通りソナー搭載でボディが若干大きめのため、うまく画像に入りきらなかった。
 

何れも600フィルムを使えるように改造してあるため、フィルムの入れ替えが楽だ。
こいつらの難点は、とにかく重いこと。休日は、散歩に行くにも、街に出かけるにも、旅行に行くにもいつも一緒だが、その重さに斜めがけバッグが砂袋のように感じられてくる。するともれなく、肩コリ発生。続いて腰痛がジンジンと発生。
分かってはいるが、それでも一緒に連れて行きたいのだ。
12/18の日記に書いた京都旅行最終日(こいつを担いで歩き続けた最終日)、ついに腰痛が酷くなり、途中で歩けなくなって同行者に迷惑をかけてしまった。。。


SX-70で撮った写真は、デジカメとは全く違った味わいがある。
普段はデジカメも持ち歩いているが、デジカメで撮りたいと思う対象と、ポラで撮りたいと思う対象は全く違う。気持ちの重みというか思い入れというか濃度というか、それも全く違う。
ポラで撮りたいと思う対象は、ふと何気なく眼に入った瞬間「これだっ!」という指令が脳に超高速で走る。デジカメの場合は「あー、この場面、写真に撮ったらいいかも」という感じ。
撮るぞ指数、撮るぞ熱の温度が、ポラの場合は高いのだ。


フィルムの生産中止が発表になり、値段もかなり高額になった今、とにかく撮影は1枚入魂!ミスは正直、痛いのだ。懐に。
それでもポラロイドカメラは止められない。


私に最高の宝物、そして最高の相棒を与えてくれた友人には心から感謝している。
これに値する何かをお返ししたいが、その「何か」すら思い付かず、本当に申し訳なく思っている。
奴隷にでもしてもらうしかないか。。。