いわさきちひろ 「あなたがうまれたとき」 「いない いない ばあ」


昨日、今日と宅配便を3件発送した。発送した宅配便は3件とも "出産がんばってね" の気持ちを込めて。
10月〜11月は友達や同僚の出産ラッシュで、出産予定が5件もある。少子化が問題になっている世の中にあって、とても目出度いことだ。
以前もどこかで書いた気がするが、出産で義姉を亡くしている私は、出産が絶対に安全ではないということをよく知っている。子供が無事に生まれてきた最高の喜びと、その母親が亡くなるという悲しみを。そして幸せと不幸を両方抱えて生きる残された家族の辛さも。
「母子ともに健康」 という出産は、当たり前ではなく奇跡なのかもしれない。

私が、いわさきちひろの 「あなたがうまれたとき」 という本を知ったのは、もう15年以上前だったと思う。
いまのようにネットが普及していなかった当時、この本を買いたくて新宿の紀伊國屋書店に行き、店員さんと一緒に探しても見付からず、取り寄せをしてもらった。いまは、周りで出産予定の人がいるときには、できる限りプレゼントするようにしている。無事に生まれてくることを信じて。

児童文学を勉強していた時期にいわさきちひろに魅せられ、いろんな絵本を集めた。
「あなたがうまれたとき」 の絵は、優しくて柔らかくて温かくて、見ているだけで気持ちがふわふわになる。子供が生まれてくることを心待ちにする両親がメッセージを書くところがたくさんあり、子供が大きくなった時には、両親から子供への素敵なプレゼントになるだろう。
最初にプレゼントした元上司の子供は、あと数年で成人になる。たくさん書いたメッセージを見せてもらったが、この本をプレゼントするのだろうか。転職してしまった今ではそれを確認する術はないが、そう願いたい。
 
「いない いない ばあ」 は初版が1967年だそうだ。この本の良さは、大人がペラペラめくっただけでは分からないと思う。子供にゆっくり読み聞かせ、まだ言葉も分からない赤ちゃんがケラケラ笑ったり、小さい手で何度もページをめくる姿を見て初めて分かる。
私の姪たちも小さい頃は、この本が大好きだった。どこに行くにも一緒に持っていき、ボロボロになった。「いないいない」 の後に少し間を置き、「ばあ」 のページを開くと、ケラケラと笑った。


これから生まれてくる新しい命と、その命をお腹の中で大切に育てている新米ママたち。
どちらも無事でありますように。。。



岩崎書店   通常版と豪華な特装版とがありますが、永く保管するには特装版がおススメです