葛西臨海水族園での休日

天気予報で 「紅葉が見頃です」 と色付いた山々が映し出されることが多くなった。仲良しの従妹と 「紅葉を観に行きたいねぇ」 とメールのやりとりを繰り返し、今日の休日は日光に行こうか、と話していたのだが、1日だけの休みだったので日光は断念。もうすぐ1歳になるベイビーを連れて、近場の葛西臨海水族園に行くことにした。



今年の10/10で開園20周年を迎えた葛西臨海水族園。もう20年かぁ。早いなぁ。
20周年ということで、いろんな記念イベントをやっているそうだ。
以前、葛西に住んでいたことがあり、その頃はよく自転車で葛西臨海公園に遊びに来ていた。葛西臨海公園には海を見ながらのんびり出来る芝生広場があったり、バーベキュー広場があったり、もちろん葛西臨海水族園もあり、いつ誰と来ても楽しめる公園だ。
海のある土地で育った私は、潮の香りがするだけで心が落ち着く。ここは、歩いているだけで潮の香りが田舎を思い出させてくれる、大好きな場所だ。
 


駐車場に車を停め、水族園の売札所へ。券売機の手前にスタンプ台があったので、記念に3種類のスタンプを押してきた。手帳を忘れていったのだが、ちゃんとスタンプシートが置いてあった。親切だなぁ。でも、スタンプのひとつが日付が違っていてショック!もう押してしまったので諦め、入園の時に係の方に言っておいた。
そしてもうひとつ設置されていたのが、このパネル。マグロと自分の身長を比べることができる。マグロは200cm。デカイ!
ベビーカーで行った私たちのところに係の方がパンフレットを持って来てくれ、ベビーカーで通れる順路を説明してくれた。東京都の施設だからだろうか、とても親切。
 


入り口は、葛西臨海水族園のシンボル 「ガラスドーム」 。「空の広場」 と名付けられているこの広場。水族園で、私がいちばん好きな場所だ。実際にここに立ってみると、その名前の意味が良く分かる。
ドームの周りは、その3/4が噴水池に囲まれている。噴水池の手前に立って海を臨むと、池と海が繋がっているように見えるように設計されている。広場からずっと海に続いているように見えるのだ。この眺めというか計算は、本当に素晴らしい。
海辺の温泉で、高層階にある露天風呂で湯船に浸かると湯船と海が繋がっているように見えるが、それと同じ。何度も来て見ている景色なのに、毎回必ず 「うわーっ!」 と声を上げてしまう。それほど素敵な景色だ。
 


噴水池と名の通り、静かだった水面が急にシューッと音を立ててしぶきを上げ、一斉に吹き上がる。静かに風に揺れる水面で休んでいた海鳥たちが一斉に飛び立ち、噴水の上の方でバタバタと飛びながら噴水が治まるのを待つ。噴水が止まるとまた、静かになった水面に戻ってきてゆらゆら揺れる海鳥。この光景が繰り返される。
うー、たまらん!いつまでも見ていたい。


上の画像は、ガラスドームに向かって左側。こちらの画像はガラスドームに向かって右側。
奥に見えるのは、テントデッキの大きな帆の頭の部分。海と池が繋がっているように見える空の広場から見ると、これもヨットの帆先に見えるから不思議だ。
画像左奥には、噴水が治まるのを待つ海鳥たちが飛んでいる姿。
いいわぁ。。。
 

館内は世界の海ごとに水槽が並んでいる。大きい魚、面白い魚、色鮮やかな魚、などたくさんいて見応え充分!
    



人気のペンギンゾーン。岩場に立っているのはイワトビペンギン。昔、ギャッツビーのCMで人気者になったペンギンだ。目の上の黄色っぽく長い毛がピーンと立っているイメージがあるが、今日のイワトビくんたちは、黄色い眉毛はダラーンと下がり、ゆるーい感じで動かず立っていた。時々岩の上の方から噴水がシューッと噴出すと、イワトビくんたちは一斉に噴水の方に体を向けて棒立ち。顔にスチームを浴びて肌のお手入れをする女性のようで、面白かった。
水に入る時は、なるべく水面に近い岩場までピョンピョンと飛び降り、ポチャン!と落ちるように水に入る。勇ましい顔付きとはかけ離れた動きに 「えーっ!?」 と声が出てしまった。


岩場を見て 「数が少ないなぁ」 と思ったら、手前のプールにはたくさんのフンボルトペンギンたち。
いやぁ、多すぎだろっ!とツッコミを入れたくなるほどの数。もう、ギューギューの芋洗い状態だ。
中には、顔を上げてこちらを見るペンギンもいる。 「こんにちは!」 と言っているようで、可愛らしい。
思わず、言葉もまだ分からない1歳のちびっこに 「ペンギンさんがこんにちは!って言ってるよ」 と話しかけたところ、そのベビーカーの横に立っていた3歳ぐらいの女の子が私を見て 「ペンギンさん、ごあいさつしてるの?」 と聞いてきた。
「そうだよ、ごあいさつしてるんだよ」 と言うと、プールのペンギンに向かって 「こんにちは!」 と挨拶し始めた。後から来たパパ&ママにも 「ペンギンさんね、ごあいさつしてるんだって」 と得意気に説明していた。
女の子はおしゃべりでおマセさんで、可愛いなぁ。


屋外でペンギンを見てから建物内に戻ると、「タッチンフィーリン」(Touching & Feeling) の案内板が立っていた。サメとエイに触れることが出来る特設展示だ。
さっそく手を洗い、タッチンフィーリンに挑戦!


ひょうたん形の水槽には、数種類の小さいサメとエイが居る。激しく泳ぐというよりは、静かに止まっているサメとエイ。まず、エイから触ってみた。うわぁ!にゅるにゅる!!何か膜に覆われているような感じで、とにかくにゅるにゅる。気持ち良い。
隣にいた金髪の外国人の女の子は怖くて触れずにいたが、私が触るのを見て、同じエイを触っていた。
この後、サメにも触ってみた。 「鮫肌」 とはよく言ったものだ。ザラザラの鮫肌だった。こりゃぁ、良い生わさびが出来そうだ、と思った私は心が汚れた大人だ。もちろん、隣の金髪少女は私が触って大丈夫なことを確認し、無事サメに触ることが出来た。


魚に触れる前後には手を洗わないといけないことになっており、大人用と子供用の高さの違う手洗いシンクが用意されている。
さっきのタッチンフィーリンと同じく、「手をあらおう」 の看板も、カラフルでデザインがとても可愛らしい。


出口のところにあるマイワシの大群。水面近くに固まっていて、下から見ると "マイワシの天井" 。
実はこの同じ水槽には、エイやシュモクザメなど数種類のサメが一緒に泳いでいる。 「食べられたりしないのかねぇ」 と話しながら建物を出た。
久しぶりに潮の香りを満喫し、一緒に行った従妹は 「田舎に帰りたくなったー!」 を連呼していた。


建物を出ると、帰り道には水辺の自然を楽しめるルートがある。淡水生物館で池沼・渓流の生き物を楽しむこともできるし、開放されている芝生広場でお弁当を食べたり遊んだりすることもできる。
緑と水がいっぱいのエリアで、田舎に帰ったような気分になれる。
ススキがいっぱいの景色に、秋を感じた。


正門から葛西臨海公園駅へ通じる道の両脇には木が並んでいて、少し色付いていた。
日光までは行けなかったが 「これで紅葉も見られたし」 と無理やり自分を納得させ、駐車場へ向かう。
駅前にはもの凄い高さまで吹き上がる噴水があり、本日最後のマイナスイオンを浴びて葛西臨海公園を後にした。今日一日、ちびっこよりも私たち大人の方が楽しんだような気がする。
帰りの首都高速では道を間違え、あやうく海ほたるに行くことになりそうだった。危ない、危ない!遠回りになったが無事に帰宅。
いつもドライブに連れて行ってくれる従妹に謝々!

葛西臨海水族園   20周年記念イベントがたくさん予定されています

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