「何とかマン!」 に変身できる植物

毎朝、通勤で通っている私道の脇に、もう誰も住んでいない古い一戸建てがある。庭の植物は伸び放題、門は錆び錆び。今まであまり気にしていなかったが今朝、道路にまで飛び出している葉っぱを見た瞬間、 「あー!これ、 『何とかマン!』 に変身できる枝だぁ!!」 と心の中で叫んでしまった。


私が通っていた小学校は、家からちょうど1kmの距離にあった。車が通る道路沿いは危ない、ということで、小さい山をひと山越える通学路が指定されていた。ところどころにある民家の灯りしかないので、車道沿いの方がずっと安心だと思うんだけど。細い山道を歩いての通学は大変だったが、あの頃は自然のモノで遊びながらの通学だったので、けっこう楽しかったなぁ。
見た目が魔女みたいで子供を見るとやたら怒鳴るバァさんが怖かったり、必ずアリ地獄ができる斜面があってずーっと覗いていたり、おたまじゃくしがウヨウヨいる田んぼがあったり、漆が道に飛び出していて危険な場所があったり、山吹がいっぱい咲くキレイな場所があったり、ヘビがニョロニョロしていたり、大雨の時の上り坂は泥んこで大変だったり、まぁとにかくサバイバルな毎日だった。


そんな山道の脇にたくさんあったのが、何とかマン!になれる植物。何とかマンとは所謂、ウルトラマンとかヤッターマン等など、変身ヒーローのこと。その植物で顔を変身させると、 「何とかマン!」 に変身できるのだ。
例えば、怪我をして絆創膏を貼っていたら 「絆創膏マン!」 、お腹が減っていたら 「ペコペコマン!」 、髪を切ったあとだったら 「散髪マン!」 とか、とにかく何でもいいのだ。子供のやることだから。。。
さて、その変身方法は・・・



これが今朝見つけた、何とかマン!になれる植物。
大事なのは、茎から出ている枝の付け根の節がポコッと膨らんでいること。これがないと、何とかマン!にはなれない。この廃屋に生えていたのは背が低かったが、山にあるものはもっともっと背が高く、道の脇の斜面にワサワサと生えていた。
何とかマン!に変身するためには、この葉っぱが付いている枝を節からポキッと折ったものが2本必要。
日曜日で人通りがなかったので、何とかマン!になるために2本だけ頂いてしまった。所有者である酒屋のおっちゃんは顔見知りだから明日、謝ろう。


変身に必要な2本の枝。
右の端が茎からポキッとやった側、左が枝の先端。枝の付け根の節がぷっくりしているのが分かる。この、ぷっくりがないと変身の際に上手くいかないので、必ずぷっくりの付け根からもぎ取ること。
両手でぷっくりの少し上を握り、左手はそのまま、右手を一気にシューッと引っ張って、葉っぱをバババババーッ!と全部落とす。


こんな寒そうな姿に。。。完成一歩前の状態。これだと長さが違いすぎるので、2本の長さが同じになるよう、ぷっくり側とは反対の先端側を切る。これで準備完了!


じゃぁ、どうすれば何とかマン!に変身できるのか。
2本の先端側を一緒に口の真ん中にくわえ、ぷっくり側をそれぞれ、目のまぶた (二重の線の上あたり) に当てる。そうすると目がヘンな感じになり、ギャハハな顔の●●マン!に変身できる。くだらなーい!くだらなすぎるっ!!と思うのだが、これがやってみるとかなり面白い顔に変身できるんだなぁ。実際にやってみると面白さが分かるんだけどなぁ。


何とかマン!になった少年のイメージ。絵ぇ下手くそー、ギャハハ!!
去年、鉄子ちゃんと京都の嵐山を散策したとき、この枝を発見!鉄子ちゃんに 「何とかマン!になれるの、知ってる?」 と聞いたところ 「何っすか、それ」 と言われたのでやってみせた。私の顔を見て鉄子ちゃんは、腹を抱えて大爆笑!!鉄子ちゃんにもやらせて、私も大爆笑!!歩き疲れた 「ヘロヘロマン!」 に変身したふたり。静かな嵐山に、アホな大人ふたりの笑い声が響いた。その時の変身写真があるんだけど、何せ顔芸だから鉄子ちゃんOKをもらわないと載せられないしねぇ。。。残念。


高学年になった頃、道が整備され、車道沿いの道が通学路に変わった。その時は 「もう山道を歩いて通わなくてもイイんだ〜!」 と喜んだが、いま思うと、山越え通学の方が楽しかったなぁ。あの魔女みたいなバァさん、どうしてるのかなぁ。



・・・今日の重量【前日比−0.4kg、基準日比−2.6kg】 ← 永い停滞期からいきなり減。体重計、壊れちゃった?