新調

畳屋や女房に限らず、新しいモノは気持ちがイイもんだ。
最近、社内でふと気付いたことがある。個人でスタンプ台を持っている人が少ないのだ。年齢が近い同僚にそう言ってみたところ 「そりゃぁそうよ。今は木のスタンプを押すことって殆ど無いじゃん。みんな、シャチハタでインクが付いているんだから」 と言われた。
そっかぁ、私が働き始めた頃は、会社の住所や自分の日付印など、何でもスタンプ台が無いと押せなかったもんね。今や、普段使いの会社の角印だって、シャチハタがあるんだもんね。何より、毎日使う日付と名前が入った印、データーネームだって、シャチハタなんだもんね。
ん?あたしゃ、未だにデーターネームはスタンプ台を使うタイプだぞ!?新入社員のときに会社で作ってもらったものを使っているけど・・・そういえば周りはみんなシャチハタタイプだ。続けてさっきの同僚に聞いてみた。 「ねぇ、日付印さ、どのタイプ?」 「シャチハタだよ」 「えーっ!あたしゃ、スタンプ台を使うヤツだけど」 「物持ちがイイねぇ。あたしのはとっくに壊れちゃって、何年も前にシャチハタで作ってもらったよ」 「えーっ!ズルイ・・・」



一日の業務終了間際には必ず、何十枚かの書類にデーターネームを押す私。
夕方になると、スタンプ台と書類の間をタン、トン、タン、トンと反復横飛びのように手を動かす。これが結構、大変なのだ。ということで、会社でシャチハタタイプの日付印を作ってもらった。
じゃーん!右が今まで使っていたスタンプ台を使うタイプ、左がスタンプ台がシャチハタタイプ。
ン十年選手と、新人選手。並べてみると、全く違う商品のようだね。今のタイプは、選べる字体も大きさも様々。明朝体しかなかった昔とは大違いだ。角ゴシックで作ってもらったデーターネームは、何となく可愛らしい。いつもの押印作業も、紙の上だけでタン、タンと押すだけなのでラクになった。何かの作業場のように、紙とスタンプ台の間を往復していた時とは大違いだね。


新品をもらって数日。
出勤して席に着いて最初にやるのは、パソコンの立ち上げとデーターネームの日付更新なのだが、ふたつとも日付更新をしている。新品を受け取ったときには 「もう、スタンプ台タイプは使わないね」 なんて言っていたが、私の社会人生活にずっと付き合ってきてくれた相棒だもん、捨てられるハズがない。たまには使ってあげないと、ね。ほら、私、スタンプ台を持っているから。