読み終えてしまった


2016年本屋大賞、宮下奈都さんの 『羊と鋼の森』 を読んだ。


通勤電車で読んだ三日間、降りる駅に気付かず乗り過ごしたり、滲む涙を手ぬぐいで文字通り拭ったり、ホームに降りても続きを読みたくてベンチに腰掛けたり、とにかく入り込んでしまった。
全然、泣くような場面じゃないのに、じわじわと涙が止まらない。あまりにも純粋できれいで、そんなことで涙が滲む。触れたいのに、触れてはいけないような、そんな不思議な魅力のある本だった。
あー、読み終えてしまった。