大丈夫であるように。 −Cocco 終わらない旅−

東京では朝方、初雪が降った。
日中も小雨が降り続いた休日、渋谷"RISE X"に映画を観に行った。


『大丈夫であるように。−Cocco 終わらない旅−』
是枝裕和監督がCoccoを撮ったドキュメンタリー映画だ。


私はCoccoが大好きだ。
色んな音楽が好きだが、いちばん好きなアーティストはCoccoだ。


昨日いろいろあり、Coccoの映画を観て元気を出そうと思って行った。
映画を観おわって、元気にはなれなかった。
痛くて、切なくて、辛くて・・・どれもしっくり当てはまらないが
とにかく気持ちが重かった。
スクリーンの中のCoccoは、たくさん歌い、よく笑い、よく泣いていた。
いつも愛がいっぱいだったし、愛に囲まれていた。
でも、私は最初から最後までずっと、涙が止まらなかった。


映画の中のライブMCで、Coccoが言っていた。
「たくさんファンレターをもらうが、みんな『助けて』って書いてくる」と。
Coccoの歌に救われた、或いは救いを求める人たちが多いのだろう。
11/27の自分の日記に書いたことと繋がるが、それらの手紙を日々、
Coccoはどんな思いで読んでいるのだろう。
そう思うと、たまらなくなった。


映画の中で、Coccoがファンレターの山を燃やしてしまうシーンがあった。
Coccoなりの考えがあって、ひとつの区切りをつけたのだろう。
手紙が燃えるその炎の中に、Coccoは自分の髪を切って一緒に燃やした。
ファンへの愛の証なのだろう。
こんな愛し方もあるのだと知った。


一昨年の京都、くるり"京都音楽博覧会"でCoccoが大雨の中、『ジュゴンの見える丘』を歌ったとき
雨合羽の中の私は、最初から最後まで涙が出て止まらなかった。
Cocco復活の武道館の日、開演を待って座っている時から涙が溢れて止めることができなかった。
今日の映画も、Coccoが登場してからエンドロールが終わるまで、ほとんど泣いていた。
普段は映画を観ても、ドラマを観ても、ケンカをしても、泣かないくせに。
Coccoは私の涙腺スイッチをすぐに押してくれるのだ。しかも、愛をこめて。


何度も出てくる曲『ジュゴンの見える丘』は、好きな曲の中のひとつだ。


"悲しみは いらない やさしい歌だけでいい
 あなたに降り注ぐ全てが 正しいやさしいになれ"


自分に関わる人すべてがそうであって欲しい、と思うミザントロピィ。


CoccoCocco Official site



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