紙の匂い

私は、紙の匂いがすきだ。 『臭い』 ではなく 『匂い』 。
雑誌、文庫、原稿用紙、和紙、どれも好きだ。紙そのものも好きだし、印刷物の匂いも好きだ。
なかでもいちばん好きなのは包装紙。そりゃあ、紙じゃなくてインクのニオイだろ、と言われるかもしれないが、インクそのもののニオイは特に好きなわけではない。


原稿用紙でも和紙でも包装紙でも、『この店のこの紙の匂いが好き』 という、自分なりのご贔屓がある。アホ丸出しな話なので、どこのものかは伏せておくが、その店で買い物をして包装をしてもらったときは「破けたときのために、包装紙だけ1枚ください」と言って余分にもらうことにしている。
そして家に帰り深呼吸をし、紙の匂いを嗅ぐ時が至福のとき。どんなアロマオイルよりも、私にとってはイイ香りなのだ。香水の香りは苦手なクセに、変なの。
安上がりなヤツだなぁ、オイラ。