お彼岸の和菓子

毎年のことだが、春のお彼岸は仕事が繁忙期にあたるため田舎に帰れず、お墓参りができない。小学生の姪に電話をして「私の分もお線香あげてちょうだいね」とお願いする。
お墓参りは出来ないが、お彼岸らしいことを、と思って和菓子を買うことにしている。「お菓子を食べたいだけなのでは?」と思われるかもしれないが一応、違うと自分では思っている。大好きだったおじいちゃんやおばあちゃん、おじちゃん、お義姉さんを想いながらひとり部屋で頂くことにしている。単なる自己満足かもしれないが、田舎から遠く離れて住んでいる自分なりのお彼岸の過ごし方なのだ。


土曜日の昼休み、どらやきで有名なすずめやに行ったところ、入り口に「本日分は売り切れました」の札が出ていた。周りににお寺やお墓の多い場所だから、いつも以上に売り切れるのが早かったようだ。
諦めることができず、そのまま近くの紅谷に向かった。
数種類のおはぎ、道明寺、上生菓子など等たくさんのお菓子があったが、今回は草もちをお買い上げ。ひな祭りの時にも買った、紅谷でのお気に入りのひとつだ。



紅谷の草もちは、緑の香りが丁度いい。強すぎず、かといって弱すぎず、ほど良い香り具合なのだ。
餡は水羊羹のようなかなり薄めの色で軽くサラッとしていて、餅との相性が良い。
あっさりした草もちだ。

せっかくなので6個買い、残業時間に残っている人たちにおすそ分け。「お彼岸だから和菓子をどうぞ」と言って渡したが「なんで"おはぎ"じゃなくて草もちなんだ?」と思われただろうなぁ。
私が好きだからじゃぁ!


御菓子司 紅谷 豊島区南池袋2-11-4 TEL:03-3971-3623 8:00〜19:00 日曜日定休