廃屋の紫陽花(アジサイ)

朝、地下鉄の駅を出てから会社までの近道。
車一台がギリギリ通れるほどの道で人通りは少ないが、平日の朝だけは幼稚園へ向かう親子や配達のバイクなどが行き来するのを見かける。
この道の脇には戸建ての廃屋が2〜3棟並んでおり、庭は野良猫の日向ぼっこに使われている。敷地の入り口は頑丈に施錠されており、建物には何年も人の出入りがないことが分かる。


このうちの1棟は庭の道路寄りに木が何本か植えられており、枝が伸び放題だ。管理している人もいない様子で、どんどん道路に伸びてきている。その中には大きな紫陽花(アジサイ)があり、雨上がりの今朝は色付きが増していた。
もう道路の真ん中ぐらいまで伸びてきており、背丈も低いことから、この道を通るときには頭を下げてくぐるようにして通らないと、頭が枝や花に当たってしまう。自転車に乗っていたら、顔面直撃だろう。
幼稚園に向かう親子自転車は紫陽花を避け、なるべく紫陽花と逆の端のを通っていく。後ろの子供は走りすぎる瞬間、紫陽花に手を伸ばし、花に触れていた。それほど枝は低く、伸びきっている。

これを迷惑と考えるか、季節を感じて楽しむかは人によって違うだろう。後者でありたいと思った今朝の通勤時間。