退院後の生活…仕事復帰3日目(手術後30日目)

今朝の通勤電車では、開かない側のドアと座席の端に囲まれたコーナーにもたれて立っていた。今日は、周りに空間があるぐらいの、それほど混んでいない電車で快適だった。ところが、電車に乗ってふたつ目の駅の手前、線路上で急に電車が止まった。何かトラブルがあったらしい。数分間、止まっていたが、暫くすると動き出した。
「ヤバイ!次の駅ではきっと、電車が来るのを待っていた人たちがたくさん乗ってくるぞー!」 と思ったので駅に着いたら一旦、ホームに降りようと思った。
駅に着いた。降りようとしたところ、待ちかねた人たちがドドーッと乗ってきた。押し戻される私。そして、さっきまで立っていた位置に戻ったところでギューギューに押される。
「ぎゃー!お腹だけは押さないでー!!!」 と心の中で叫び、お腹の前に手を置いて必死にかばうが全く効果ナシ。小声で 「痛い」 と言っても、誰も気付かない。 「お、お、お腹がぁ!!!」 という状態で、汗を拭くどころじゃない。「傷口が割れるぅ!!!」という焦りで頭がいっぱいになる。
  

めまいがしながらやっと、乗り換えの駅で電車を降りる。お腹がズクズクする。「ヤバイ!でも立ち止まると人の流れが止まってしまう!」 と思い、お腹を撫でながら階段を下りて地下鉄へ。通勤ラッシュとは逆方向なのでいつもは座れるのに、今日に限って席が空いていない。「ついてないよー!」 と思ってお腹を擦りながら、泣きたくなってきた。
ヘロヘロになって会社に到着。席に着くと、女子がひとり私のところへ。「大丈夫ですか?顔が真っ青で、ちびまるこちゃんの縦線が入っているみたいですよ」 と言いながら、うちわで扇いでくれた。余程、ひどい顔をしていたのだろう。だって本当にキツくて大変だったんだもん!
外の世界に出ると、お散歩で外出練習していた時には予想もしていなかった出来事が起きるものだ。


今日は夕方から自分の会社に行って会議の予定だった。月に一度の、社員全員が集まる会議で、欠席は許されない。
でもきっと無理だ。たぶん無理。いや、絶対無理!
思い切って本社に電話をし、上司に事情を説明して 「行きたいんですけど、体が無理です」 と不参加表明。「体がいちばん大事だからな。社長にはうまく言っておくよ」 とイイ人風な返事が返ってきたが、明らかに声は不満そうだった。
どう思われようが、お腹がズクズクするんだもん。仕方ないじゃん!サラリーマンは大変だ。。。
結果的に夕方には多少、ズクズクは治まっていたが、電車移動はもう嫌だったので、そのまま会議は欠席した。


そして帰りの電車。座れずに立ち、手には荷物ふたつを持っていたが何と、また電車が止まった!線路内に人が立ち入ったとか。
「立ち入るなよー!」
15分ぐらいして、電車内に次のアナウンス。いま、立ち入った人のカバンだかバッグだかを探しているので、もう少し待ってくれ、とのこと。
「立ち入ったうえに荷物を手から離すなよー!」
知らない人への、心の中での叫び。人身事故ではなかったようだが、帰り道での電車ストップは本当に凹む。
ま、無事に部屋に帰ってくることができて良かった。


そんな涙目の今日、良い事もあった。何と、生命保険の給付金が入金されていた。
やったー!14日に書類を提出して、17日に入金。早すぎないかぁ?担当者の説明ミスで少しモメたので早くしてくれたのかもしれない。ここを覗いてくださる方々のお話だと1週間ぐらいで入ると聞いていたのだが、4日で入金された。生保会社の誠意かしら。
とりあえず口座に入っていることが確認できたので良かった。
有給休暇を使って休んだとはいえ、次の給料は残業代がないので、いつもよりかなり少ないことは分かっている。この補填がなければ厳しいなぁ、と思っていたのでホッとした。


夜、仲良しの従妹が、チビッ子を連れて遊びに来てくれた。今日の電車の出来事を朝も夜も報告していたので、お腹の心配をして顔を見に来てくれた。
8ヶ月ちょっとのチビッ子は、つかまり立ちが出来るようになり、笑顔も多くなり、とっても可愛い。チビッ子の笑顔を見たら、電車でのヘロヘロも、お腹のズクズクも、みんな忘れてしまった。
一日の最後が、良い事で終わって良かった。チビッ子が帰った後でもつい、あの笑顔を思い出してニヤニヤしてしまう。
明日・明後日は休みだし、良い夢が見られそうだ。