田園調布の大銀杏

仕事で行った田園調布。
目的地までは長く急な坂道が続く。息もあがり、足元だけを見て黙々と歩く。さすがに辛くなったので立ち止まり、「ふーっ」 と深呼吸をして顔を上げたところ、少し先に陽を浴びて輝く大銀杏が目に入った。



東京でも木々が色付いてきたんだなぁ、と思いながら黄金色の大木を目指して坂を上り続け、ぜーぜー言いながらやっと銀杏まで辿り着いた。
かなりの大木で、首をグーンと反らさないと、てっぺんが見えないほどだ。本当に 「輝いている」 という表現がぴったり。その輝きは、坂を上ってきた人たちへのご褒美だ。


大銀杏の周りには、大銀杏よりは低いものの、それでも背の高い緑の木々。大銀杏から落ちる葉が緑の木に落ちるようで、まるで黄色い花が咲いているような、素敵な姿になっていた。
自然が作り出す色、自然に作られるコントラストは美しい。

残り半分の上り坂は、大銀杏のおかげで辛さを感じることなく上り切ることが出来た。この辺りに住んでいる人たちは 「あの大銀杏が見えたら、上り坂もあと半分だ」 と思いながら急坂を上っているのだろう。


こういう自然の目印って、子供の頃はたくさんあったような気がするなぁ。。。