立川志ら乃 真打ち昇進大作戦

立川流の二つ目、立川志ら乃さんの 「真打ち昇進大作戦」、そのサブタイトルは 「立川志らく師匠を納得させる会」。
枕で志ら乃さんが言っていたが 「『師匠を納得させる会』って、なんて自分勝手な会なんでしょうね。お客さんが納得しなかったとしても師匠を納得させればいいんですから」 と。



会場は、新宿の紀伊國屋サザンシアター
座席数468席とのことだが、ほぼ埋まっていたように見えた。志ら乃ファンには若い女性も多い。


【本日の演目】
一、だくだく・・・志ら乃
一、黄金餅・・・志らく
〜お仲入り〜
一、子別れ(通し)・・・志ら乃

志ら乃さんの落語は半年ぶりぐらいだろうか。
実は私、志ら乃さんの落語はあまり得意じゃない。息つく間もなくたたみ掛ける勢い落語は志ら乃さんの持ち味なのだろうが、これが私は苦手で。。。すごい!と思う気持ちよりも、ちょっとうるさい!と思う気持ちの方が勝ってしまう。最初に聞いたときからそうなので、あまり会に行くことはないのだが、たまに成長ぶりをが気になって観たくなるのは、やはり志ら乃さんという落語家の魅力なのだろう。客を期待させる何かを持っている人だ。だから定期的に観たくなる。
残念ながら今日も、志らく師匠から即日昇進のお言葉は無かった。


そして残念ながら今日は、まともに聴いたのが最初の 「だくだく」 だけ。連日の疲労・心労のためか、とある痛み止め薬を多めに飲んでいるためか突然、睡魔が襲ってしまい、志らく師匠の時には既に舟を漕いでいた。
なぜ 『黄金餅』 と分かったかというと、志らく師匠への拍手の音に驚いて目が覚め、頭を上げて少し話をした師匠が 「黄金餅をやったわけですけど・・・」 と言ったような気がするので。もしかしたら違っているかもしれない・・・。更に、眠ってしまったことが残念でならない。ひと月ぶり志らく落語なのに。。。世の落語好きの方々が聞いたら怒るだろうなぁ。


お仲入り後の 『子別れ』 。最初はしっかり聴いていたはずだが、少し退屈だなぁ、と思い始めたと同時にまた、眠ってしまったようだ。最後の家族が一緒になる辺りから聴いただけなので出来のほどは分からないが、とにかく長かった。。。
最後に、高座に志らく師匠と志ら乃さんが並んだ。師匠から、真打ち昇進について志ら乃さんに足りない部分が語られる。
たぶん、他の流派なら既に真打ちになっているであろうこと、もう真打ちになってもいいほどの実力があること、『子別れ』 について言えば全部に感情移入する必要は無いことと淡々と流しながら大事なところだけ感情を入れられるようにならないといけないこと、落語以外のことにもたくさん興味を持ってそれを好きになること、談志師匠のような「江戸の風や空気」 を感じさせることができていないこと(これは志らく師匠自身もなかなか難しいとのこと)、落語の 「リズム」 ができていないこと、などなど。
志らく師匠の言葉、ひとつひとつに会場が納得して頷く。さすが師匠だ。師匠とは有難い。


今日は、しっかり聴くことが出来ず、心残りの会になってしまった。
高座に並ぶ志らく師匠と志ら乃さんを見ながら、「会社にも、これだけ自分のことを見てくれている上司がいたらいいなぁ」 と思った。



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