毎日放送開局60周年企画 「らくご×情熱大陸」 立川談志 / 爆笑問題

休日。この間の日記に書いたように、今日は 「目黒のさんま祭り」 。一昨日の日記の事件があったので、サンマは諦めて部屋のミステリーゾーンの片付けに専念。
そして夕方、会社のある赤坂に向かった。いつも使っている赤坂見附駅だが、今日は出口を出てから会社とは真逆の方向に歩いた。目指すは赤坂ACTシアター。その前にちょっとお店に入ってコーヒーを飲んでクールダウン。



毎日放送開局60周年企画 『らくご×情熱大陸』 は、過去に情熱大陸で取り上げた7人の落語家とゲストが出演する3日間のイベント。今日はその最終日で、出演は立川談志爆笑問題。家元・談志は、よくビートたけしや爆笑・太田と食事をしたときの話をするので、これは面白そう!と何をやるのか分からないままチケットを取った。
ライブでBLITZには何度も行っているが、今日の会場はその隣の赤坂ACTシアター。客層は年齢高めの落ち着いた感じ。家元目当ての客が多いのかな。立川流の落語会で見かけるお顔もチラホラ。物販ではキウイさんが大きな声を出していた。今日は、どんな家元が観られるのか楽しみだ。私にとっては6月の一門会以来のお姿。お元気だといいなぁ。


ステージ上には大きなフルスクリーンがセットされていた。まさか、映像メイン!?の不安がよぎる。 「間もなく開演です。携帯電話の電源は・・・云々」 の場内アナウンスは、情熱大陸のナレーター窪田さんの声。うわぁ、徹底した情熱大陸イベント!
照明が暗くなり、スクリーンに2006年6月18日放送、立川談志情熱大陸のダイジェストが映った。 「世の中はワールドカップですが師匠はサッカーはいかがですか」 のような質問に、家元は 「何じゃいなー。手の使えないスポーツなんて・・・云々」 と答える。会場がドッと沸く。
体調を崩してからスタッフが家元のマンションを訪ねてのインタビューは、エレベーターホールの階段に座ってのやり取り。落語家は普通じゃない的な話になったとき 「そうじゃなきゃ、こんなエレベーター前でしゃべってないよ」 の家元発言にまた、会場が沸く。病室でのインタビューでは、今までのやんちゃな毎日を反省しながらも、 「鼻くそがエキセントリックになって・・・云々」 と言い、また会場がドッと沸いた。


映像が消え、スクリーンには立川流定紋である丸に左三階松 (三蓋松) が大きく映し出され、ジャケット姿の家元がマイクを持って登場。会場、割れんばかりの拍手。みんな、顔の前まで手を上げて拍手していた。
そこからは家元トーク。いまは家に居ることが多いので、TVを観ることが多くなったそうだ。そうそう、家元がトーク中にタバコの話になり、 「今日は和田誠が来てる」 と言っていた。ハイライトのパッケージデザインは唱くんパパ、和田誠さんだもんね。ジョークで動物の睾丸料理の話をしたとき、和田誠さんがいらしているということで、 「和田のかみさんに作り方を教えないと」 と言っていた。今日、レミさんはいらしてなかったのかな。


今日も、家元の手の動きはとてもキレイだ。顔ではなく手の方に目が行ってしまう。トークの中で望遠鏡の話になったとき、こんな思い出話をしていた。家元はパリで、晩年のマルセル・マルソーを遠くから見たことがあるそうだ。路上だったのかな?人だかりの中にいたマルソーは、若い頃のマルソーとは全く違い、シワシワになっていた。家元はそこで、敢えて自分の目を曇らせたという。それがマルソーに対する自分なりのエチケット・愛だという。何だか切なくて、じんわりするエピソードだ。
家元は、その時のマルソーと今の自分を重ねているのだろうか。 「今日はこのあと落語をやるが、それは 『記念切手』 みたいなもんだ」 と言っていた。 「落語をやる」 と言ったときに拍手が起こったが、記念切手という言葉に、何とも言えない切ない感じがしたなぁ。
自分のことを 「おしゃべりだから」 と言い、時間を気にしながら話す家元。大きな拍手に送られて一旦、ステージを下りた。



ステージから家元がいなくなったあと、情熱大陸で放送された爆笑問題の映像が映し出された。そして、ステージに登場。家元の後に自分たちがやるということは経験したことがないので緊張すると言っていた。それでもさすがは爆笑問題、時事ネタ漫才で、次々と会場を沸かす。勢いのある人って凄いなぁ。笑うのも忘れ、じーっと聞き入ってしまった。お隣のおばちゃんは大爆笑の連続で苦しそうだった。観ながら思ったのは、田中さんの太田さんへのツッコミが痛そう!ということ。ツッコミで太田さんの左腕を叩く時 「ペシッ!」 とイイ音がするんだよね。しかも、毎回。あれ、けっこう痛いんじゃないかなぁ。と、変なところに注目していたら、あっという間に漫才が終わっちゃった。


爆笑問題がステージを下りたあと、スクリーンには何と、家元の楽屋が映った。これから落語をやるためにお着替えをする姿がそのまま生中継されている。うわぁ、これアリ!?
もちろん、撮っていることは家元も分かっているみたいで、ずっといろんな話をしながらお着替え。お世話をするキウイさんたちも映っている。お着替え中にも家元は 「面白くないよ、落語」 なんて言っている。白い下着のシャツにパンツ姿の家元を巨大スクリーンに映していいのかぁ?足袋を履いたり、着物の帯を締めたり、袴を着けたり、どんどん噺家になっていく姿を観るのは面白かった。最初の足袋が少しキツかったようで 「これ、入らないや」 と言うと、弟子が風呂敷包みの中から何足か代わりの足袋を出して交換する。弟子って大変なんだね。下帯を巻いている時のこと、 「俺はこれを巻くな、と弟子たちには言っている。直接、帯を巻けって」 と。羽織を着て完成すると、弟子がトランプのカードのようにきれいに広げた何種類かの手ぬぐいと扇子を家元の前へ。その中から、ひとつずつ選ぶ家元。ふーん、こうやっているんだねぇ、とスクリーンに釘付け。家元は落語をやることについて 「なぞるだけだよ。見世物だよ」 と言っていた。
出番を終えた爆笑問題が挨拶に来て、家元が変身していく間ずっと、話し相手になっていた。


カメラはずっと家元の姿を追い、ステージ袖まで来た時に映像が消え、ステージの照明が点いた。いつの間にか、高座が出来ていた。すると、スペシャルゲストなのか?着物姿のオダギリジョーが登場し、座布団を返し、湯飲みを置き、 「爆笑問題」 のままになっているめくりを捲って 「立川談志」 へ。
そして家元登場。高座に上がる時によろけて転びかけた。演出かと思ったが、本当に転んだらしい。
今日の演目は神様たちのお話 「ぞろぞろ」 。落語中に何度も話が脱線し、話も進んだり進まなかったり。それでも談志落語を待っていた会場は、何とも表現し難い特別な空気に包まれていた。落語が終わった後、 「これも、作ったときはウケたんだけどなぁ」 とぼやいていた。


落語を終えたあと、内容に納得いかなかったのか、もう少しやりたかったのか 「おまけで 『ちゃんちゃかちゃん』 でもやろうか」 と家元。わーっ、待ってましたっ!手を上げて拍手する私。会場の談志ファンから大拍手!わーい、わーい!!
以前よりテンポはゆるやかながらも、そこはちゃんちゃかちゃん。家元の声が、さっきの落語の時より出ている!かなり出ている!この変化、家元ご本人は気付いただろうか。途中、話を忘れて袖に居る弟子たちに声を掛けたが、誰も分からなかったらしい。 「あとで稽古つけてやる!」 と言っていた。やっぱり楽しいなぁ、ちゃんちゃかちゃん。どれだけの落語が自分の頭に記録されているかが試される時間。とにかく楽しんだ!今日、会場に居られて幸せ。


最後は、爆笑問題オダギリジョーもステージに上がった。ちょうど、オダギリジョーの奥様 (香椎由宇) が妊娠5ヶ月と発表された後だったので、会場から拍手が起こった。家元は 「子供はとにかく抱いてやらないとダメだ。抱かれない子供は感情が無い子供になってしまう。とにかく抱いてやること」 と言い、オダジョーも 「はい、ちゃんと抱きます」 と言っていた。
窪田さんの声が 「そろそろお時間なので田中さん、うまくまとめてください」 と爆笑・田中さんを促したが、 「この状況をどうまとめろっていうの!」 と田中さん。すかさず家元が助け舟を出し、家元の音頭で手締めをして終わった。あー、楽しかった。声が出ても出なくても、やっぱり談志は談志。また、ちゃんちゃかちゃんをやってくれる機会をじっと待つことにしよう。



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・・・今日の重量【前日比+0.2kg、基準日比−1.6kg】 ← ここ数日、カレーばかり食べてるからなぁ。。。