秋の味覚・・・故障中

秋の味覚、と言ってもマツタケや柿や新そばや、そういう食べ物のことじゃなくて、感覚としての味覚のこと。



このひと月ほどずっと、お鼻がグズっている。最初は 「風邪、先取りだなぁ」 なんてのんびり考えていたが、それがずっと治らない。電話でしか話す機会がない人たちからは 「まだ、風邪が治らないの?」 と言われる毎日。そう、ずっと鼻声が続いているのだ。お高めの、やわらか系ティッシュなんて、自宅でも会社でも何箱使ったか分からない。お鼻の皮もむけ続けて、常にガピガピ。当然、お化粧のノリも悪い。女子としてどうなん!?
数日前の朝、会社の掃除のおばちゃんに 「おはようございます!」 と言って通り過ぎようとしたところ 「ちょっと待ったー!」 と呼び止められた。おばちゃん、そりゃぁ昔なつかし “ねるとん” だよ。 「もうさ、ひと月ぐらいになるでしょ、その鼻声。風邪じゃなくて花粉症とか何かアレルギーじゃない?病院に行かないとダメよ!」 と有難いご忠告。 「そうだねぇ、長すぎるよねぇ。調べてみるね」 と言ったものの、病院嫌いの “何とかなるさ人生” を歩んできた私が、病院に行くワケがない。おばちゃん、悪い娘でごめんねー。
でもホント、このお鼻はどうなっちゃったんだ!?そういえば、秋の花粉症で苦労している同僚がいた。ブタクサかヨモギだったかなぁ。メジャー級のスギ花粉ほどではないが、秋の花粉症の人もかなりいるらしい。埃アレルギーだとしたら、とっくに発症しているハズだ、と部屋をぐるりと見回して思う。



このお鼻グズグズでいちばん困っているのが、味覚。病気かな?と思うぐらい、朝晩の味覚・嗅覚が全く無い。健康体でも、朝一は味覚がぼやけるもの。それが今は、全くナシ!なのだ。
朝、歯磨きをしても、スースー感が殆ど無い。大好きなコーヒーを飲んでも全く味がしないし、香りもしない。白湯を飲んでいるのと同じだ。 「ちょっとこれ、大丈夫かな?」 と保存期間が微妙な食材のニオイを確認するのだが、一切ニオイがしない。炊飯ジャーからモクモクと湯気が上がっても、ご飯のニオイがしない。近寄ってクンクンしても何も感じない。口に入れて 「熱っ!」 とは思うが、味はゼロ。カレーもキムチもニオイなし。これは本当に恐ろしい。もし私が主婦だったら、家族の朝食やお弁当を作るのに苦労するだろうなぁ。よく、お母さんが風邪を引いたときに、お父さんに味噌汁の味を確認してもらっていたのを思い出した。主婦のみなさんって凄いなぁ。頭が下がる思いだ。
私の味覚と嗅覚は、会社に着いて暫く経つと何となく復活してくる。お昼ご飯は、朝よりも味を感じる。家に帰って暫くは何となく大丈夫だが、日付が変わる頃にはもう、味覚も嗅覚も殆どない。何と、つまらないことよ。
そんな今の私、味覚が復活する昼間がチャーンス!なのだ。美味しいご飯を食べるのも、美味しいコーヒーを飲むのも、美味しいスウィーツを食べるのも、感覚が少しでも目覚めている昼に楽しむしかない。夜、飲みに行っても、23時ぐらいまでが味覚の限界。それ以降は、ビールも炭酸水も同じシュワシュワで違いが分からない。これじゃぁ、味覚と嗅覚のシンデレラだ。23時のシンデレラ。忘年会シーズンだというのに、何てこった・・・。



お鼻グズグズといえば、高校生の頃、留学生のウェンディに 「どうして日本人は鼻をかまないの?」 と聞かれたことがある。お鼻をかむよりも、ズズズッ!ってすする人が多いというのだ。自分がお鼻はかむ派の人間なので気にしたこともなかったけど、そう言われればそうかもしれない。ウェンディは 「すするんじゃなくて、かめばいいのに」 といつも言っていた。ウェンディ、その通り!
今朝の通勤時間、家を出てすぐにウォークマンの充電が切れてしまい、久しぶりに音楽ナシで通勤した。電車に乗ると、会話もない静かな満員電車の中で聞こえるわ、聞こえるわ。あっちでズズズッ!こっちでズズズッ! “お鼻すすり大会” 開催中かっ!ていうぐらいのグズグズだらけ。思わず、お隣のおっちゃんにティッシュあげようかと思ったほどだった。
ウェンディは自分の国に帰ってしまったけど、今なら熱く語れるような気がする。 『日本人はなぜ、鼻をすするのか』 。PHP新書で売り出せそうだ。
私のお鼻は、このまま年を越すのだろうか。。。




・・・今日の重量【前回比0kg、基準日比−3.8kg】 ← 野菜、ときどき炭水化物。一時、お肉。