復興コンサート

昨日の朝、お母さんからメール。 「今日、M (上のチビ) の中学校の吹奏楽部がコンサートをやるんだって。金曜日の岩手日報に記事が載ってたから、応援メールしてあげてね」 と。毎年3月、Mの中学校の吹奏楽部は 「さくらコンサート」 というチャリティー演奏会を開く。3月8日の岩手日報にも、その記事が出ていた。まさか、その記事の3日後に地震津波が町を襲うなんて、誰も思っていなかった。
今年初参加の1年生部員であるMは、さくらコンサートをとても楽しみにしていた。ソロ部分もあるということで張り切っていたのだが、震災のために中止。ガッカリして、可哀想なぐらいだった。



そして昨日17日、リアスホール (市民会館) 前庭で、吹奏楽コンサートが開かれた。Mの中学校の吹奏楽部だけでなくOBや大船渡高校吹奏楽部、社会人の市民バンドも加わり、90人ほどが参加したそうだ。詳しくは、こちらの新聞記事で。
【演奏曲】
・エルザの大聖堂への行列
・ひとり (阪神淡路大震災の復興コンサートで演奏された曲とのこと)
栄光の架橋
見上げてごらん夜の星を
ラデツキー行進曲



今朝、お兄ちゃんからコンサート大成功の報告メールをもらっていた。とても感動的だったこと、そんじょそこらの演奏会よりも涙がいっぱい出たということ。大興奮の様子が伝わるメールだった。

夜、用事があったのでお兄ちゃんに電話を掛けた。話が済むと 「昨日の様子、聞いてみて」 とMに電話を代わってくれた。 「昨日は、大成功だったんだって?大人数で、楽しく演奏できた?」 と聞いたところ 「うん、楽しかったよー!大人数だったから、後ろから聴こえるトランペットの音が、もの凄くって。クラは9本、フルートも5〜6本だったかなぁ。とにかく音が厚くて、すごく楽しかったよ!」 と元気に教えてくれた。 「さくらコンサートでやる予定だった、ソロはあったの?」 「ううん、昨日はその曲、やらなかったんだ。残念!」 だって。そっかぁ、でも、いい経験をしたね。
Mたちの吹奏楽部のコーチの言葉が、新聞記事に載っていた。 「外部からの応援だけでなく、内側の人間がやらないと本当の意味で復興ののろしは上がらない」 と。
 


明後日から小学校のチビの、その翌日からは中学校のMの学校が始まる。やっと学校に行けることが、とっても嬉しい!と電話で話していた。遺体安置所になっていたMの中学校だが、体育館にあった遺体は近くの別の会館に移され、始業式は自分の学校の体育館でできることになったそうだ。
ひとりひとりの子供に、いろんなことが起こった1ヶ月。子供たちは、どんな思いで始業式に参加するのだろう。学校にまた、子供たちの元気な声が響くのは、もうすぐだ。子供たちには、いっぱいいっぱい笑って欲しい。