母の日

毎年、母の日のプレゼントに悩む。お花にしようか、お洋服にしようか、小物にしようか、どうしようか。
今年は、赤ではなく薄いグリーンのカーネーション鉢と、お洋服にした。岩手への宅配便は時間指定ができないので、日にちだけを指定して。お母さんはどちらのプレゼントもとても喜んでくれた。お母さんはいつも、何をプレゼントしても喜んでくれる。しかも、とても喜んでくれる。
「とても」 とは・・・

 

まずお礼のメールが届き、夜に電話をかけてきて、長々と話して電話を切った数分後にまた、電話が来る。もう家に帰っているということが分ると、更にまた電話が掛かってくる。
これがお決まりのコース。これが三日間ぐらい続く。もう、話すネタもないっしょ、と思うのだが、それでも 「今日もまたね、貰ったお洋服を着てみたんだよ」 とか 「カーネーションの蕾が少し開いたんだよ」 とか 「これを着て東京まで行きたいわ」 とか、もう何でもイイのだ。無理やりネタを作っては、電話をしてくる。



長々と一方的にしゃべりまくる電話の声を聞きながら 「あー、普段は寂しいんだろうなぁ」 と思う。本当はどんなプレゼントよりも、私が顔を見せることがいちばんなんだよね。ごめんね。来月ぐらいには一度、帰省しようと思っているから、その時にゆっくり話そうね、お母さん。
いつも心配してくれてありがとう。