書けない・・・

11日から帰省していたので、遡って日記を書かないと。大事な自分記録だからね。
でも、書けない。毎日、PCを立ち上げるが、書くことができない。
四連休した後で、仕事が山盛りだから?・・・それもある。
夜、帰り時間が遅いから?・・・それもある。
デジカメから写真をPCに移すのが面倒だから?・・・その作業は終わっている。
じゃぁ、何で?



文字に出来ない、よく分からない気持ちが、体中を隙間なく埋めている。
感じたままに書きたい、と思っても、それを表現する言葉が無い。写真を撮るのが好きなのに、カメラを向けてはいけない、向ける気にならない光景が、そこに広がっていた。
生まれ育った町が丸ごと更地になった光景。本当の 「声も出ない」 を初めて体験した。その時、思考が完全停止した。
あの光景を目にした瞬間、ひとりでなくて本当によかった。お母さんと、近所に住んでいたおばちゃんが一緒にいてくれてよかった。ふたりがいなかったら、強がりな私でも自分を保っていられなかった。お母さんは、何度も泣いていた。私は泣くまい、と我慢した。



あれから毎晩、あの現場の夢を見る。ある時は友達がそこにいて、ある時はその場所に泣き続ける自分が立っていて、ある時は波にのまれそうになって目が覚め、とにかく毎日欠かさず夢に見る。
復興、復興と言っているのは、現地の一部の前向きな方々と、現地以外の人たち、そしてそれを取り上げるメディアだけなのかもしれない。3ヶ月経った今も、先が全く見えずに泣いている人たちがたくさんいる。お粗末な国会劇場に怒る力も無く、ただ諦めている人たちがたくさんいる。 「大丈夫だよ」 と言いながら、目に涙をいっぱい溜めて笑顔をつくろうとする人たちがたくさんいる。あの更地を前にして、生きなければならない人たちがたくさんいる。



もう少し落ち着いたら、これを消していつも通りの日記として6月11日分を書き直さないと。その時は、スパーン!と消して書き直すんだ。