夏休み1日目 : 帰省 東京〜岩手


今日の東京は、朝からメチャメチャ暑い。大きな荷物を持っての帰省には、しんどいなぁ。岩手の天気予報を見ると・・・あーら、あっちも暑いわ。
ま、それでも待ちに待った夏休み。休むどー!!と気合を入れ、早起き荷造り。前日まで、何も準備してないのはいつものこと。バタバタで準備をして東京駅へ。東京駅構内も新幹線ホームも、もの凄い人、人、人!おみやげを買い足そうと思ったけど、こりゃぁ無理だわ。KINOKUNIYAでパンと飲み物だけを買い、新幹線に乗り込んだ。3人掛けの通路側。お隣ふたりは、東北弁の老夫婦。朝からビールを飲んで、ご機嫌のようだ。うふふ。


お昼過ぎに、無事に盛岡駅に到着。うーん、やっぱり暑い!でも、東京の暑さとは違うなぁ。駅前の水が流れるオブジェも、ちゃんと水が流れている。6月に来た時は、この前にチャグチャグ馬コがいたから、お水が流れていたかどうかは覚えていない。
後ろの 「がんばろう!岩手 がんばろう!日本」 の看板がなかったら、大震災があったことなど全く感じられない。駅前の風景も、人や車の動きも、いつもと変わらないもんね。
あれ? 「盛岡駅」 の文字、変わっているね。いつからだろう。いつもすぐに東北本線に乗り換えるから、外から駅を眺めるなんてないからなぁ。


大震災後、初めて帰省したのが6月11日だった。未だにその日の日記は、下書きのままアップできないでいる。それほどとてつもないショックを受けた。
あの時も、盛岡駅の駅ビルで見た、この小さなポスター。エスカレーターの途中にあるので、その時は写真を撮ることができなかった。今回はじっくり構えて、なんとかブレながらも撮影。がれきの前に立つ人たち。ボランティアの方々かな。写真ではうまく写っていないが、下に文字が入っている。
「かわりに気づいた宝もの」
6月の帰省の時は、このポスターを見て涙が止まらなかったっけ。



盛岡駅から東北本線に乗って数駅、自宅の最寄駅には、お父さんとお母さんが車で迎えに来てくれていた。2ヶ月前に会ったばかりだけど、やっぱり顔を見ると安心する。家に着いてさっそく、お隣の田んぼを見に行った。稲は順調に育っていた。あー、この風景、ホッとするわぁ。他人の田んぼだけど、ね。
お昼ご飯のことで、帰省最初のお母さんとのケンカ。何でもかんでも食べさせようとするお母さんと、あまりお腹が空いていない私。気持ちは有難いが、そんなに色いろ作らなくてもいいのに。こんなことでケンカしちゃうんだもんなぁ、私たち。これから6日間、大丈夫なのか!?そんなことを考えながら横になっていたら、夕方まで寝てしまった。


お庭の沙羅双樹を眺めていたら、木の上に小さなカエルがっ!カエルって、木に登るのか!?まるで主であるかのように、堂々としている。私の親指より小さい体なんだけどね。

実はこの沙羅双樹には、キュウリが生っている。隣の小さな畑でお母さんが野菜を作っているのだが、その中のキュウリがどんどん伸び、ツタが沙羅双樹の天辺まで!私の倍ぐらいある高さの木に、たくさんのキュウリ。高すぎてお母さんでは採れないため、ものすごく巨大化している。離れて見ると、沙羅双樹の葉よりキュウリの葉の方が目立つもんね。ぎゃははは!!



リビングの床に、大きな大きな夕顔とスイカが置いてあった。
「これ、どうしたの?」 と聞くと 「花巻の、お母さんの同級生が持ってきてくれたの。自分のうちで作ってるんだよ」 だって。いつもいろんな野菜を持ってきてくれる方だ。それにしても夕顔、大きい!携帯電話を置いて一緒に撮ってみた。大きいねぇ。夕顔、大好き!夏のご飯には欠かせないもんね。
イカは明後日、チビたちが帰ってきてから切ろう、ということになった。 「夕飯、どうする?」 と聞かれ、 「夕顔がいい!」 とリクエスト。お母さんも喜んで台所に立ったよ。あー、ご機嫌が直って良かった、良かった。


ジャーン!これが、私が大好きな夕顔の炒め物。家族全員が大好きなおかずだ。今回はちょっと炒め過ぎてグダグダだけど、まぁそれもご愛嬌。水分は全て、夕顔から出たもの。煮浸しみたいだなぁ。ポイントは青じそと七味。今日は七味じゃなくて青南蛮を使ったとのこと。青じそはお庭から、おまけにベーコンまで入っているし、こりゃぁスペシャル版だね。
お母さんは 「青南蛮、入れすぎたぁ!」 と言っていたが、辛いものが好きなお父さんと私には、ちょうど良い味だった。「うーん、美味しい!!」 を連発するお父さんと私。お母さんは、 「あら、こんなので誉められちゃった。夕顔、あんなにあるから、毎日作るよ!」 だって。たはは。。。


ピリ辛おかずにはビールでしょ!ということで、3人で乾杯。暑い日のビールは美味しいねぇ。ビール缶は、世界遺産に決まった平泉デザインだった。いま岩手は、どこもかしこも平泉。ポスター、のぼり、商品パッケージなど、いろんなところに平泉の文字。 「久し振りに平泉まで行こうか」 と提案したが、 「いまはもの凄い人で、大変らしいよ」 と言われ、断念。もう少し、落ち着いてからにしよう。

デザートは、田舎のブルーベリー。私が大好きなので、買っておいてくれたそうだ。大粒で、甘くって、最高!あー、地のものはいいなぁ。



夕食後、お風呂に入って汗を流す。お風呂上りにお母さんが 「仏壇の脇に、チビたちの通信簿があるから見て。このあいだ来たときに、Lに見せるからって置いていったから」 とのこと。
中学2年生のお姉ちゃんと小学4年生のチビの通信簿と健康診断帳を見せてもらった。ふたりとも、すごく頑張っていた。今の通信簿って、私のときのように数字の5段階評価じゃないんだねぇ。特にお姉ちゃんはテストで頑張り、学年1位!次のテストでは2位だったらしいけど、それでも凄い! 「私の中学の時の最高位、学年2位を抜いたら、私の新しい方のフルートをあげるよ」 なんて軽く約束していたけど、覚えているのかなぁ。ヤバイっ!
この写真は、下のチビの通信簿。4月の出席日数 「6日」 。欠席なし。学校が始まったの、遅かったもんね。ライフラインが復旧しない中、じい・ばあちゃんちで生活しながら、避難所で食事作りのお手伝いをしていたんだもんね。大震災の分、夏休みもものすごく短いんだもんね。
成績よりも、もっともっと大事なもの。この6日の重み。いろんなことが思われる。今年の通信簿、忘れないからね。



夜、少しでも暑くない部屋で、ということで、仏壇のあるリビング脇の部屋にお布団を敷いてもらった。
今日は、仏壇のお義姉さんとふたりの夜。仏壇の扉を閉めようとするお母さんに、 「いいよー、開けておいて」 とお願いした。
さぁ、お義姉さん、通信簿の話でもしながら寝ようね!