考える日

大震災から半年。6月、7月、8月の11日は岩手に居た。9月の11日は・・・8月に目の病気で殆ど会社を休んでいたので長い連休をもうらえるハズもなく、あの状態で岩手への旅の手配ができるハズもなく。それでも11・12日は休みを取っていたので、ぽっかり空いてしまった。



朝、目が覚めて窓を開けた。今日も暑くなりそうだ。ひとり暮らしの部屋には、神棚も、もちろん仏壇もない。窓を開けて外に出て、お空に手をあわせた。遠い向こうにある、たくさんの命に。
お母さんからメールが届いていた。昨日は、宮古のおばちゃんと従妹が、うちに寄ってくれたとのこと。盛岡に親戚のお見舞いに来たついでだったようだ。震災後、体を壊す人が増えているそうだ。津波から逃げ切れてもその後の生活の心的負担は大きく、私の親戚や知り合いでも、病気をする人や亡くなった人が何人かいる。海の町の人たちは、心身ともに疲れている。
グルメリポーターとして有名な彦摩呂さんが、岩手へのメッセージ 「いわてのテとテ」 に寄せたメッセージの中に、こう書いてあった。 『 「辛い」 という字に横棒を1本加えると 「幸せ」 という字になる! 1本の横棒だけで大きな違いだ! 人は希望が一つあると幸せに向かう事が出来ます。さあ!希望の一歩を踏み出して! 』 。



今日、大学時代の友達から久し振りにメールが来た。お嫁に行って、今は岡山に住んでいる友達。
「震災から半年だね。宮古のことや、Lの家族のことが心配だったんだけど、もしかして何かあったのでは、と思うと怖くてメールできなかったの。今さらだけど、大丈夫?」 というような内容だった。
震災以降、いろんな人の優しさに触れた。すぐに心配して連絡をくれた人たち、電話がたくさん入って大変だろうからとFAXで連絡をくれた人たち、 「今は大変だろうから落ち着いたら連絡ちょうだいね」 とメールに書いてくれた人たち、そっとしておいてくれて時間が経ってから連絡をくれた人たち。
人の優しさの表現は様々だけど、みんな有難い気持ち。そんな人たちに囲まれて、私は幸せ者だ。




考えないといけないことがたくさんある。やらなければいけないこともたくさんある。そういうことが 「何で今なのー!?」 というほど一気に襲ってくることがある。順番、順番!そう言いたくなるほど、一度にグワーッと。
年に何度かある 「考える日」 。今日は、そんな日のようだ。
部屋の中で、いつもの環境の中でそうなると、邪魔をするものが多すぎる。思い立って、都内のとあるホテルを予約し、一晩こもることにした。この間まで2週間も部屋にこもっていたのに、ねぇ。。。
部屋は広くないけれど、ベッドと枕とデスクに拘っているホテルを選んだ。バスソルトも好みで選ぶことが出来るし、部屋着がゆったりしていて着心地が良い。
いっぱい頭を使ったら、贅沢なベッドでぐっすり眠る・・・予定。