中松屋 「深山 栗しぼり」

数日前のヘロってる休日に、嬉しい自分からのお見舞いお菓子が届いた。



岩手県は岩泉町にある中松屋さんの 「深山 栗しぼり」 。
待ちに待った、寒い季節の贈り物。10月〜3月までしか販売されない栗しぼり。一般的には栗きんとんって言うらしいけど、私の中で栗きんとんといえば、お正月のキンキラの甘い食べ物。この形のお菓子はやっぱり、栗しぼりと呼んでしまう。
中に入っている小さな説明書きを読んだのは、今回が初めて。素敵な内容だなぁ。最後に、こう書いてある。 「秋のろ端ににおい立つ焼き栗の風味と、ほつほつと下にまろぶ秋の風情を、どうぞご賞味くださいませ」 。
『ほつほつ』 という表現。なんて優しくて、柔らかい響きなんだろう。



お取り寄せは、冷凍で届く。冷蔵庫に入れて3日しか持たない。短い秋のお菓子らしい、3日間だけの楽しみ。
さっそくひとつ、口に入れてみた。
あー、この味。栗の甘さに加えて、ちょっぴり感じられる栗の渋み。小さい頃、茹で栗を割り、スプーン (さじ) でくり抜いて食べた、あの味がする。しっかり食べたくて、皮の近くまで食べた、あの味が。
いろんなお店でいろんな栗きんとんが作られているが、田舎育ちで、自分の家で茹でたり焼いたりした栗を食べてきた人には是非、中松屋さんの栗しぼりを食べてもらいたいなぁ。きっと、それぞれの 「あの頃」 が蘇えるハズ。

そうそう、今回初めて、気付いたことがあった。
栗しぼりをひと粒ひと粒包んでいる、包装紙のこと。小さい包装紙をつまんで底を覗いたところ、栗しぼりの文字が反対になっていた。 「あれ?この包装紙、表と裏を間違ったんじゃない?」 と思って包みを開き、栗しぼりをつまんで持ち上げたところ、そこで初めて、上の写真のように正しい 「深山 栗しぼり」 の文字と栗の画が。
そっかぁ、そういう遊びというか心遣いなのね。参った!