長崎のんびり旅行 最終日・・・11,643歩

あっという間に長崎滞在4日目、最終日。飛行機は16時50分と時間はたっぷりあるのだけれど、帰る日だと思うと何となく気持ちがワサワサして落ち着かない。旅行の最終日って、いつもこうなんだよねぇ。



ホテルをチェックアウトした時点では、まだまだ雨が降り続いていた。キャリーケースをガラガラすることもできないため、ホテルからタクシーに乗って長崎駅へ。ここでコインロッカーに荷物を入れ、最後のプチ観光。空港でお土産を買う時間が欲しいから、午前中ぐらいしか余裕がないんだよねぇ。
一昨日、歩道橋から見たクリスマスツリー。近くで見てみると、大きいなぁ。暑いぐらいの気温でクリスマスなんて気分じゃないけど、それでもあと1ヶ月ほどだもんね。何かの撮影しているようで、歩道橋の上にカメラクルーがいて、ツリーとお兄さんを撮っている。ありゃ、映り込まないようにしないと、ね。どうやら、ツリーの写真を撮っている私が邪魔だったらしい。すみません。。。


駅のお土産屋さんを少しウロウロしている間に、雨が上がった。途端に、汗ばむほど暑くなる。いやはや、昨日も今日も、お空は私と同じ、へそまがりだねぇ。

路面電車に乗り、私のリクエストで友人に連れて行ってもらったのは、眼鏡橋。昨日までの三日間、近くをウロウロしていたのにね。
「ただの橋だよ」 という友人。私が大好きな遠野市のめがね橋は、上は鉄道が走り、下は車がくぐる、めがね橋。長崎の眼鏡橋は、人が渡れる眼鏡橋。実際に渡ることができるなんて、そりゃぁ、行くしかないっしょ。ということで、連れて行ってもらった。
前日の大雨で、水量が増えている川。そこに、眼鏡橋は掛かっていた。鉢状になった長崎市の底にあたる市街地は、たびたび水害に襲われるそうだ。この眼鏡橋ももともとの橋は水害で壊れ、作り直したものとのこと。端の方に残る古い石だけが、当時のものらしい。


何だかんだ言いながらも 「写真なら、この橋から撮ったらいいよ」 と教えてくれた友人。
眼鏡橋のお隣のこの橋は、もの凄く古そうな小さな橋。欄干も、私のひざぐらいの高さしかない。 「私、こっちの橋の方が好きかも」 なんて言いながら眼鏡橋を撮り、ふたりでしゃがみこみ、この橋の欄干に腕を乗せて、眼鏡橋を眺めながら話をしていた。
すると、後ろを車がっ!えー、こんなちっこい橋なのに、車が通るの?びっくり。運転手さん、邪魔してスミマセン!


オマケ画像。
眼鏡橋を後にしてぶらぶら歩いていたとき、 「コーヒーでも飲む?」 と友人。いいねぇ、賛成!長崎に来てから何度、お茶しただろうね、私たち。お茶をしている時はグダグダしすぎて、写真なんか1枚も撮っていないものね。
友人が連れて行ってくれたのが、この写真のお店、南蛮茶屋。古い古い一軒家で、入り口がどこかもよく分からない。ところが、残念ながらお店は閉まっていた。行った時間が早かったのかなぁ。中に入ってみたかったなぁ。昔からあるお店だそうで、友人はしょっちゅう、ここに来ていたそうだ。うーん、残念度が増すなぁ。



「お昼、なに食べたい?」 と聞かれたが、食べるぞ目標はクリアしてしまい、残るは角煮まんぐらいしかない。うーん、何か気になるって思ったものって、あったかなぁ。 「五島うどんか、ラーメンかなぁ」 と言ったところ、 「じゃぁ、思案橋行く?美味いとか不味いとかじゃなくて・・・ (ニヤリ) 」 と友人。最後のニヤリが気になったが、そういえばラーメン食べてないねぇ。
お店の前は何度も通った思案橋ラーメン。いつも混んでいるみたいだったなぁ。まだ12時前だからか、客は私たちだけだった。で、ラーメンを注文。とんこつなのにスープがサラサラしていて食べ易く、一気に食べた。ふーっ、暑い!満腹満足。
 


「もう少し時間があるけど、行ってない!って場所、ない?」 と友人。ギリまでアテンドしてくれるつもりらしい。有難いねぇ。 「パスタに使える 『からすみ』 を頼まれて来たんだけど、空港でも売ってる?」 と聞くと 「この近くにもお店があるよ」 と案内してくれた。 「からすみって、高いんだよね?」 と聞くと 「うーん、高いものは万単位だからね」 とのこと。ひえぇー!お店に入って、大丈夫なんだろうか。庶民も買えるの?
到着したのは、小野原本店。確かに腹で買うと高いが、お料理に使えるよう、ビンに入ったほぐしも売っている。1瓶1500円ぐらいで買える。良かったぁ。ひと安心して、4本お買い上げ。


ぶらぶら歩いたが、もうそろそろ空港に向かわないといけない。バスターミナルまで送る、という友人に、 「長崎駅までは行けるし、バスターミナルも駅の目の前だったから大丈夫だよ」 と言った。バスターミナルで見送ってもらうと、本当にもう会えないような気がする。普通に、街の中で別れたほうがいい。そう思ったから。

私が、言葉の響きがイイと言った思案橋まで戻り、そこから路面電車に乗ることにした。電停に渡る信号のところに、長崎市内の観光案内の大きな看板がある。信号待ちをしながらその看板の写真を見て、 「グラバー園も行ったし、平和公園も行ったし、稲佐山も行ったし・・・」 と言う私に 「だいたいのところは見たんじゃない?」 と友人。 「そうだね、アテンダーが良かったからね!」 と答えた。


信号が青に変わり、思案橋の電停へ。ホームでは、既に何人かが電車を待っていた。見送られるのは嫌いだ。 「もう、大丈夫だよ」 と言うと、友人が右手を出した。私も右手を出して、握手をした。友人の指はとても細いのに、私よりも友人の手の方が温かかった。
握手をしたまま目を合わせた。 「じゃ、元気で。来てくれて、ありがとうね」 「うん、またね」 。言いたいことはたくさんあったが、言葉は全て呑み込んだ。東京で別れた時のように、 「またね」 とだけ言いたかった。
信号が青に変わったのが見えた。 「信号、青だよ」 と言うと、 「うん」 と言って、友人はホームを後にした。見送る形になって、良かった。友人の背中は、すぐに路地に消えて行った。
本当にまた、会えるのだろうか。弱気な私は、下りカーブから顔を出した路面電車をじっと見ながら思った。電車に乗り込み、目を閉じた。エセ半跏思惟像。


長崎駅の向かいにあるバスターミナルから、空港行きのバスに乗った。途中、友人からメールが届いた。私も、返信した。面と向かっては言えないことも、メールだと恥ずかしげも無く書けるモンなんだよね。バスの中から見える風景が、現実のものではないように見えた。書き割りみたいだった。



空港の中のショップで、お土産を買った。いつもだったら宅配便で送ってもらうのだが、夕方だったこともあり長崎からだと二日かかると言われたので、自力で持ち帰ることにした。ひゃー、大変だぁ!
余裕をもって早めに空港に着いたのに何と、悪天候で私が乗る飛行機の到着が遅れているという。何てこった・・・。


搭乗前の手荷物チェック。ゲートをくぐると警告音。何で?羽田では大丈夫だったのに。ポケットのものを全て出し、再びゲートをくぐる。またもや警告音。はーっ、何で?空港職員に、頭から足までヘンな魔法の杖みたいなもので検査される。ほらほら、ベルトの辺りで鳴るじゃん!洋服を捲り上げて金具の付いたベルトを見せたのに、靴下の上をなでられる。そんなに怪しいのか?私。
洋服を捲り上げている私の後ろでは、私のバッグが怪しいと止められていた。だからぁ、羽田では大丈夫だったんだってばぁ!結局、手荷物は3回、チェックを受けた。 「はい、いいですよ」 と解放された後も、何だか容疑者のままグレーだけど解放!みたいな感じがして、気分が悪かった。飛行機、大嫌い!という気持ちが、検査マシンに伝わっちゃったのかな。その気持ちは飛行機にまで伝わったらしく、悪天候でいっぱい揺れた。無事に羽田に着陸した瞬間は、本当にホッとしたよ。



ふと思い立って出掛けた長崎。おもしろい街だったなぁ。。。
Oさんにも会えたし、友人にも友人のママにも会えたし、美味しいモノを食べて、いろんなモノを観て・・・のんびり、贅沢したなぁ。夢のような4日間だった。


子供の頃に書いた夏休みの作文と同じ。
単純に、素直に、 「とても楽しかったです」 。