春のうららの・・・

昨日のつづき。。。
おばちゃんのお墓参りを終え、トイレを借りるために女将さんのご自宅へ。 「お邪魔しまーす」 と玄関を入ると、そこには高校生の息子さんが!お店にお手伝いに来たことがあるので挨拶ぐらいはしたことがあるが、改めて会うと緊張するなぁ。息子さんの身長は188センチ。いやぁ、デカイ!
「ほら、お花見行くわよ!」 と女将さん。えーっ!お花見って、女将さんとふたりじゃないのー!?しかも、お店では 「社長さん」 と呼んでいる女将さんのご主人も 「混んでて場所なんかないんじゃないか?」 だって。えー、社長さんも!?あちゃー、女将さんってば・・・。


とりあえず、女将さん運転の車にキャンプ用の折りたたみテーブルと椅子を積み、女将さん、息子さんと3人で先発。社長さんは後で、自転車で来るって。で、隅田川の脇の道路に車を止めた女将さん、 「私は家に車を置いてくるから、Lちゃんは息子とふたりで場所を探してテーブルセットしておいてね」 「えーっ、ふたりで?17才と?」 「うん、すぐ戻ってくるから、ね」 「えーっ、それはちょっと・・・」 。



息子さんは荷物を両手に全部持ってくれ、すたすたと歩く。歩幅、広っ!川沿いの遊歩道には、既にお弁当やお酒を広げている人たちでいっぱい。 「この辺でいいッスかね?」 とスペースを見付けた息子さん。 「いいんじゃない?ここにしよう」 と私が言うとテキパキとテーブルと椅子を組み立て始めた。 「慣れてるねぇ」 と言うと 「いつもやってますから。ひとりでできるんで、大丈夫ですよ」 と優しい。
うーん、隅田川の風が気持ちイイ!17才とふたりでテーブルを挟み、戸惑うアラフォー。
女将さん、早く来てぇー!


いい天気だねぇ、と川とは反対の土手側を見上げると・・・おっ、スカイツリー!オープンまでもう少しだね。浅草からだとホント、大きいなぁ。


しばらく17才と会話。今年、受験生の彼に、質問攻め。 「将来はお店を継ぐの?」 「何になりたいの?」 「苦手な科目は?」 「女将さんはお家ではどんな人?」 「ハワイでは何が楽しかった?」 などなど、面接かっ!ってぐらいの勢い。息子さんはとても素直なコで、ちゃんと答えてくれる。面白かったなぁ、17才。まだまだこれからだもんねぇ。なんか、新鮮!


女将さんと社長さん、無事到着。
板さんが作ってくれたお弁当を広げ、おしゃべりをしながらのお花見開始。ひとり息子さん、細身の体でよく食べる!さすが、若者だねぇ。大人たちはお酒を飲みながらの、のんびりお花見。日焼けしそうなほどの暖かく、隅田川からの風が本当に気持ちいい。
いやぁホント、気持ちイイ!
去年は震災後だったため、露店も自粛で静かなお花見となった隅田川沿い。今年は露店も復活し、とにかく賑やか。


隅田川には、屋形船がたくさん出ていた。ぶつかるんじゃない?というほど、とにかくたくさんの船。大きな屋形船に横付けする小さな船もある。 「あの、ひとりだけ乗っている小さな船は何?」 と女将さんに聞くと 「屋形船を回って、佃煮とかお土産を売っているのよ」 ですって。見ていると、屋形船の窓から声を掛け、中のお客さんと商売をしている。ほほぉ、面白いねぇ。
ありゃりゃ、海の上みたいに水上スキーをしている人もいるよ。こんな日に・・・危ないんじゃない?お花見客に手を振って楽しんでいるみたいだけど、気を付けてよー!


暫く楽しんだ後、男性陣は先に撤退。 「まだ、お開きには早いわよねぇ」 と女将さんと残り、ワインを2本空けた。土手の上にも、まだまだ宴会を続ける人たちが見える。みんな、楽しそう。桜を眺めながら、頭の中で一日中、 「春の〜うららの〜隅田川〜」 と歌っていた。船は櫂じゃなくてモーターエンジンだけどね。
風が吹くと、桜の花びらが舞う。ビルに囲まれた毎日を過ごしているからこそ、余計に有難く感じる風景。周りの景色は変わっても、昔からここにこうやって人が集まっていたんだねぇ、としみじみ。
あー、いい一日だったなぁ。明日からまた、がんばろうっと。