タイミング

昨日、同僚ふたりが倒れたことを知った。ふたりとも会社ではなく自宅で倒れたそうだ。
ひとりは管理職の男性。朝、心筋梗塞で自宅で倒れて病院に運ばれたが、今も意識不明だそうだ。一昨日、数名で打ち合わせをした時には、いつもと変わらない元気な様子で、私の意見も聞いてくれていたのに。
もうひとりは私よりもずっと若い女性。倒れたのは一昨日の夜だったようだ。先に自宅に着いた彼女は、ご主人が帰ってきたときにはもう、倒れていたそうだ。脳梗塞だそうで今日、手術とのこと。
私には 「ふたりとも無事に戻ってきて!」 と祈ることしかできない。今日の午後、社長室の中で社長が窓際に立ち、ただただ空を見上げる姿があった。社長も祈ることしかできずにいるのだろう。


今日の朝礼で、社長がゆっくりと、言葉をひとつひとつ選びながら話し始めた。

「いまタバコを吸っている人、もう止めなさい。体によくないことは分かっているんだから。個人の嗜好にまでとやかく言うことは会社としてできないし自己責任ではあるだろうが、それでもこうなってからでは遅い」 と。倒れたふたりは、喫煙者だ。
数年前、年明けの最初の朝礼で 「私は今日からタバコを止めます」 と宣言し、実践した社長。もう、タバコを吸っている姿を思い出せないほど、昔の話だ。最初は 「辛い」 とか 「夢に出てくる」 などと言っていたけど、ね。


最近、お肌の急激な劣化が気になるし、体調のことも気になる。若い時とは全く違うからね。私も、止める時がきたのかもしれないなぁ。


会社のお向かいにあるタバコ屋さんのおばあちゃんと最寄駅のキヨスクのおばちゃんは、顔を見ただけでいつものタバコを出してくれる。あー、この人たちにも打ち明ける必要があるね。言いづらいなぁ。今回、最大の難関かもしれないなぁ。
茶店に入ったとき、飲みに行ったとき、お昼ご飯を食べた後、タバコを吸わなかったら何をしたらいいんだろう。ライブに行ったら、酒とタバコはセットでしょ。好きな映画は 『COFFEE & CIGARETTES』 だし。会社のビルでは、別のフロアーの人と顔見知りになったり情報交換をする場が、喫煙所なんだよね。
同僚たちには 「そんなことを言ってるような人は、止められないよ」 なんていわれる始末。そうだろうね。でももう、そういう時が来たような気がするんだよなぁ。


・・・なんて。