夏休み明け

1週間の夏休みも終わり、今日からまた、お仕事の日々が始まった。とはいえ日曜日だし、ずらして夏休みを取っている人も多いので、社内は人も少なく静かな一日。
夏休みの日記は写真の整理が終わってから遡って書くとして・・・。


今朝の電車は空いていて、座ることができた。
隣駅で、金髪にサングラスの若いお兄ちゃんが乗ってきて、私の隣に座った。見た目は勢いがありそうで、少し怖い感じの人だった。
が、彼が座った瞬間、ふわっとイイ匂いがした。香水や整髪料の類とは違うんだなぁ。体から上がる匂いなのかな。言葉では表現できないが、私が大好きな心地良い匂いだ。懐かしいなぁ。あ!そういえば昔むかし、好きだった人の匂いと全く同じ匂いだ。
以前、何かの本で読んだことがある。恋人や夫婦の相性って、性格よりも匂いだって。落ち着くなぁ、やっぱり。うん、イイ朝だ。


13日、チビと一緒にディズニーランドで行列に並んでいる時に同僚から入ったメール。 「楽しんでいるところに申し訳ないんだけど、支店のDちゃんが亡くなりました。明日がお通夜、明後日がお葬式だそうです」 。
7月31日の夜にくも膜下出血で自宅で倒れているのを帰宅したご主人が発見し、病院に運ばれた彼女は、意識が戻らないまま11日に亡くなったそうだ。まだ34歳。うちのお義姉さんが亡くなったのと同じぐらいの年齢だ。あまりにも若すぎる。メールを読んだ瞬間、ディズニーランドの賑やかな音楽が、私の耳から消えてしまった。
私ひとりなら予定の変更はどうにでもなるが、チビを新幹線で田舎へ連れて帰らないといけないため、最後のお別れはできなかった。



今朝、出勤すると、営業の女社員が声を掛けてきた。 「今日から出勤だよね。Dちゃんのこと、聞いてる?」 と。お通夜の様子を少し聞いてから自分の席に着き、パソコンを立ち上げた。会社のメールの中には、社員全員に送られた訃報があった。亡くなる前にDちゃんからもらったメールたちも、そのまま残っていた。差出人に表示されているDちゃんの名前。現実じゃないみたいだった。支店に電話を掛けたら、いつものように彼女が出てくれそうな気さえする。


福岡支店に勤務していた彼女は数年前、結婚して首都圏の支店に異動してきた。福岡支店の古い社員たちから私のことを聞いていた彼女は  「 『何かあったらLさんに相談するように』 って言われてきましたよー!」 なんて言って笑っていた。色白で美人さんの彼女が笑うと、こちらまで幸せな気持ちになる。電話でもメールでもいつも 「ありがとうございます」 を忘れない人だった。
去年、お母さんを亡くした彼女。Dちゃんのお母さん、そちらに呼ぶにはまだまだ早すぎですよ。


今月1日に心筋梗塞で倒れた上司は、順調に回復して一般病棟に移ったそうだ。意識が戻らない、という状態までしか知らされていなかったからずっと心配していたが、本当に良かった。
田舎から帰ってくるときに、両親に言われた。 「とにかく体を大事にすること。お金が無くたって何とでもなるけど、体を壊したら何もできないからね」 と。いつもいつも言われていることだけれど、今回はいつも以上に特別な言葉に思えた。


大量のメールをひとつずつ処理し、休み明けに残しておいた宿題たちを片付け、黙々と仕事をした。お土産のお菓子も、島のみんなの机に置いておいたから、ひと安心。
今日は、隣駅の同僚と一緒に帰った。途中まではDちゃんのお通夜の様子を聞き、その後はデジカメでチビの写真や田舎の風景を一緒に見て、笑った。
本格始動は、明日の月曜日からかな。普通の毎日を送れることが幸せだというコトを、改めて思った一日。