夏休み4日目 : のんびりの一日 ・・・ 最高気温28.8℃


おはよう、田んぼたち。昨日はゆっくり眺めることができなかった田んぼの稲たち。今年も元気に育っているね。ホッとする、いつもの風景。この暑さ、稲たちにはどうなのかなぁ。無事に収穫の時期まで育つといいな。


今日は、チビ家族が大船渡に帰る日。
もっと一緒に遊びたかったのになぁ。夜、遅くまで私とおしゃべりをしていたお姉ちゃんがいちばんの寝ぼすけ。下のチビは、相変わらず早起きだ。7人揃ってのご飯も、この朝で終わり。賑やかにご飯を食べるってイイなぁ、なんて思いながら、朝からガッツリ食べてしまった。
そして早々とチビ家族は家を出た。北上に行って映画を観てから帰るんだって。下のチビは、東京にいる時からこの映画を楽しみにしていた。逆に中学生のお姉ちゃんは、その映画に興味がないらしい。 「みんなが映画を観ている間、お店をぶらぶらしようかなぁ」 なんて言っている。いつも一緒の姉妹だったけど、大きくなるとこうなるのかねぇ。ま、中学生はそういう時期だもんなぁ。
「また、お正月に会おうね」 「受験生、頑張って!」 と言いながら、じぃばぁと一緒に見送った。


家に入ると、シーン・・・。そして、はーっ。今日からは大人3人だけだから、テキトーに過ごして、テキトーに食べて、でいいのだ。気が抜けてしまう。
「明日、どうする?宮古に行く?」 と私。 「うーん、Lも疲れているだろうから、無理して行かなくてもいいよ」 「でも、行きたいんでしょ?」 「うーん、そういうワケじゃねぇけど」 。そういうお母さん、本当は行きたいクセに。 「じゃさ、明日は宮古に行ぐべす。運転は大丈夫だから、気にしねぇで」 と半ば強引に決めてしまった私。そう言わないと、お母さんは一日中ずーっと 「どうすべぇ」 と言っているんだもん。いつものことだから、よく分かる。
「行ぐどなっと、仏さんのお供え物を買わねぇど・・・」 というお母さんを車に乗せ、近くのショッピングセンターに向かった。箱菓子を買って帰ろうと車に戻った時、 「ねぇ、ブドウが出てるかどうか、産直に寄ってもいい?」 と私。そのままお母さんと産直へ向かった。お留守番のおじいちゃん(お父さん)、ちょっと帰りが遅くなるよ。ごめんね。



田舎に帰ると必ず覗きに来る産直あかさわ。
ブドウやリンゴなど田舎で採れたての果物や新鮮野菜が安く売っている。建物にも、巨大なブドウとリンゴの絵があるもんね。ブドウにはまだ早いかなぁ。。。うふふ、楽しみ!
中に入ると、やはり大好きなブドウ藤稔はまだ無かった。収穫時期が早いデラウェアは山積みされている。うーん、どれも美味しそう!お母さんはさっそく、デラウェアを4箱お買い上げ! 「そんなに買うの?」 と聞くと、 「宮古でどこまで寄れるか分がんねーども、念のためにね」 だって。明日の運転手、大変そうだぁ!


お目当てのブドウがなかった私は、野菜を眺めながらウロウロ。
ん?これは何だ?えーっ、ズッキーニだとぉ!?巨大すぎでしょ。いつもスーパーで買うズッキーニ5本分ぐらいあるんじゃない!?しかも100円!?スーパーのスマートなズッキーニより安いじゃん。


あまりの大きさに、比較対象のライターを置いて写真を撮っていると、農家のおばあちゃんがニコニコしながら話し掛けてきた。 「おっきいでしょー。採らねぇば、もっとおっきぐなるよ」 だって。思わずひとつ、お買い上げ。


はたまた、謎の野菜。ラグビーボールみたいな変な形。何だ、こりゃ。
かごの手前に張られていた種袋みたいな紙を見ると・・・『カボチャ ロロン』 って書いてある。カボチャかぁ。確かに、形が丸かったら、肌ツヤはカボチャだね。名前が可愛いなぁ。


普通のカボチャよりもキメが細かく、舌触りが滑らかなんだって。美味しそうだなぁ。。。うちにはカボチャがいっぱいあるので、今日は買わないことになった。残念!

ブドウと野菜をレジに持って行き、お母さんがお会計をしている間、産直のおばちゃんに藤稔はいつ頃か聞いてみた。 「んだねぇ、9月の中旬にならないと出ないねぇ」 だって。そっかぁ、まだまだ先だね。



駐車場に向かう途中、お隣のレストラン前に、どピンクのワゴン車が目に入った。よく見ると、何やら販売しているぞ。あ、もっちりハムカツだ! 「お母さん、あれさ、テレビで観たよ! 『秘密のケンミンSHOW』 でやってたよね。食べてみたい!」 と言うと 「どれ、行ってみべ」 とお母さん。
1個ずつ買って、その場で食べてみた。うん、イイねぇ。餅がとろけて、チーズみたいだ。美味しい!腹持ちも良さそうだね。お母さんも満足。 「こりゃぁ、イイねぇ。今度、じぃさんと来たら一緒に食べべぇ」 だって。
ここ紫波町は、餅米「ヒメノモチ」の生産量日本一。地元の餅と岩手県産豚のハムで作っているそうだ。地産地消グルメね。



お腹が空いていた私たち。そのままレストランに入ることにした。またまたゴメン、おじぃちゃん!
小さい写真は 『吟醸コロッケ』 。紫波町産の酒粕を使い、衣には地元の雑穀を使用したコロッケ。これまた美味しかったわぁ。ほんのりお酒の香りがするのが、たまらん!
そして 『冷やしぎゅう麺』 。これがまた、美味い!牛骨スープが、メッチャ美味い!冷麺とは違った美味しさがあるね。また食べに来ようっと。


家に帰ると、おじぃちゃんは新聞を読んでのんびりしていた。お母さんはさっそく 「腹減ったぁべ。これ食っとがんせ」 と、もっちりハムカツを差し出した。 「あー、テレビでやってだっけーな」 と言うおじぃちゃん。さすが、テレビっ子!



今日はもう、ここからダラダラのんびりの大人3人。昼寝をしたり、お茶を飲んだり、片付けをしたり、それぞれに。しかし、あっついねぇ。。。


私は近所をお散歩。この田んぼ写真、実はコンデジで動画撮影したもの。風に揺れる稲のゆったり波打つ動きがたまらなく美しくて。
以前、角野栄子先生がおっしゃった風のことを書いたが、そのことがよく分かる動きだった。先生、こういう風のことだったんですね。


夜、ご飯を食べた後は、松あかし。訛って言うと 「まづあがす」 。
『松あかし』 の漢字を調べようとネットで検索したら、松あかしって岩手の沿岸地区だけの風習なんだ!知らなかった。。。8月の決まった日、特にお盆は13日〜16日まで毎晩、家の前で松を焚く。仏様が家に帰ってくるのに、迷わないように。うちの親はふたりとも、火を点けながら 「迷子になんねーで、うちまで来とがんせぇ」 と呟く。
火が点くと今度は子供たちの出番で、花火を始める。そういえば、田舎の宮古では、お墓参りのときもお墓の前で花火をする。昼間の明るい時間に、だ。これも宮古だけの風習らしい。それが当たり前だと思って育ったんだけどなぁ。
今日は、大人3人での静かな松明かし。それでも火に手を合わせ、夜の中の光と火の熱さを瞼の外に感じると、心がとても落ち着く。お義姉さんも、おじいちゃんやおばあちゃんも、無事にお空から帰って来ていることだろう。暑いでしょ?


明日は宮古だ!私も帰りたくて仕方がなかった。夏の宮古は涼しいもんねぇ。待っててね!