四日目にして思うこと

今日は上のチビの誕生日。昨日、宅配便で送った焼き菓子と湯島天神のお守り、鉛筆が無事、届いたそうだ。電話で話したチビは、とても元気そうだった。誕生日の今日も、夜の塾へ行ってきたとのこと。頑張ってるねぇ。エライ!
その湯島天神に行った日に足の指を骨折してから、今日で四日目。初めて、タクシーを使わずに会社まで往復した。祝日のため、朝の電車は平日よりも空いていたが、それでも座ることはできず、立ったまま両手で吊り革を掴み、なんとかクリア。駅から会社までのゆるい上り坂、キツかったなぁ。雨も降っていたし、ね。



日本の秋は、今が紅葉のピーク。そして私の足の紫も、今がピーク。
骨折している中指はもちろん、指の付け根まで色が広がってきた。中指の色はますます濃くなってきたが、不思議なのは指先。折れている真ん中上ぐらいまでは紫色なのに、そこから上はいつもの色なんだよね。
こんなにきっちり色が分かれるとは!そしてみんなに言われている 「どうやったら中指の、しかも真ん中を打つことができるの?普通は小指か親指でしょ」 。
確かにね。真ん中の指の、真ん中付近。どんなテクニックを持っているんだ?私。


今日は会社の中でぴょこぴょこ歩いている途中、床に置いてあったダンボールに左足をガツン!咄嗟に 「ギャー!」 と叫んでしまった。曲げられない指の痛みを避けるため、左足だけガニ股のように外側を向けて摺りながら歩いているから、ね。普段の身体幅感覚で歩いていると、こういうことになるんだよねぇ・・・反省。

通勤で精一杯のため買い物もお出掛けもできないからネタがない。この四日間で思ったり気付いたりしたことでも書いておこうかな。


【足の薬指】
今までずっと地味な存在だった足の中指が今、モーレツにその存在をアピールしている。痛いのは中指のハズなのだが、私の感覚ではその指は薬指っぽいんだよなぁ。
親指と小指は当然その指だと分かるのだが、人差し指がいちばん長いためか、どうもそれが中指のような感覚がある。そうなると、中指と薬指の両方ともが、自分の認識というか感覚の中では 『薬指』 なんだよね。
なに言ってんだ?私。でも、そうなんだもん。。。


【足指の動き】
普段、全く意識していなかった足の指。歩を踏み出す時には地面を蹴ったり、足を着けるときには関節を使いながら身体を支えたり、どの指も細かい動きをしていたんだね。骨折した指の痛みで、それを知った。
「階段よりも、スロープの方がいいね」 と思って下ってみたところ、つま先に掛かる体重パワーに驚いた。イタタタタッ!下りでは、足の指がこの重さを支えていたのね。逆に上りでは、足が地面から離れる瞬間に指先の関節を全て使って蹴り上げていたんだね。 「あれ?力が入らなくて前に進まない!」 ってなったもん。人間の体って、凄いんだなぁ。


【無関心】
多くの人が行き交う電車内や駅構内。
自分や一緒に居る相手のことに夢中で、ぶつかって来る人の多いこと、多いこと。携帯電話の画面しか見ていない人なんて、正面からぶつかって来ることもある。キャリーケースの持ち手の部分を思いっきり長くして、ひきずるようにして歩く人の多いこと、多いこと。自分が歩くことしか意識していないから、キャリーケースのことなんか全く気にしていない。自分は私を避けたつもりでも、後ろのカートが私の足をひきそうになるんだよね。危ない、危ない!


【歩行者信号】
信号が青になっている時間って、横断歩道の長さで決まっているのだろうか。
ぴょこぴょこ歩きだと、渡りきるのに厳しい信号がある。それが出勤時間に必ず渡る必要がある信号だから、困ったもんだ。あの青の時間、もう少し長くできないかなぁ。


【お父さん】
脳梗塞をやって以来、左半身が不自由なお父さん。今の私の左足は、お父さんが歩く時の形と同じになっている。指が動かないから、足を外側に向けて摺り足のように歩くんだね。こうなってみて初めて、お父さんが身体を動かすことがどれだけ大変なのかが分かった。家族みんなでの外出でも、 「留守番する」 って言う気持ちも、分かった。周りと同じペースで動くことができないってことは、これほど気を遣うんだね。私、優しくなかったなぁ。
「時々、自由に歩いたり走ったりする夢を見るんだって」 とお母さんから聞いたことがある。その嬉しさと、目覚めた時の悲しさ。それは私には分からないよ。きっと、私が想像するよりもずっと嬉しくて、ずっと悲しいだろうから。