年末の記憶

体調が絶不調で、師走なのに走れない。走れない師走に、何となく気持ちもふさぎ込む。
今日は日曜日。天気予報は曇りのち雨。街には人が少ないだろう、ということでタクシーを使わずに電車を乗り継いで出勤してみることにした。電車では途中から座ることができたものの、歩くのは遅いし、階段を下るにも手摺りが必要。いつもと同じ時間に家を出たが、20分も多く時間が掛かってしまった。うーん、平日朝のラッシュ時間は、やっぱり無理かなぁ。


気持ちを凹ませ、腰と足をジンジンさせながら何とか会社に到着し、そのまま仕事。午後、少し遅い昼休み。web岩手日報を覗いてみたところ、そんな私をあったかくしてくれる写真を見付けた。



すみません、写真と記事を一部、拝借。

宮古市で新たな1年の家内安全や豊漁、商売繁盛などを祈る縁起物のお飾り作りが終盤を迎えている。
同市の松下さん宅の一室には、七福神が描かれた色鮮やかな大小のお飾りが所狭し。作り続けて50年以上になる松下さんは30日も長女と一緒に一筆一筆、丁寧に図柄を仕上げた。
宮古地方には、年末のお飾り市で家々に合った図柄を買い、神棚の下に飾る風習がある。仮設住宅で生活する住民の中には、神棚がないためにお飾りを飾れない人も多いという。




あー、懐かしい。子供の頃から、年末にお飾りを買いに行くのはお母さんと私。おばあちゃんや、おばちゃんたちと行くこともあったなぁ。この写真は、去年の年末近くにwebのニュースで見付けた写真。
12月の終わりになると魚菜市場の裏にいくつかテントが並び、そこでお飾りが売られる。お店ごとに絵柄や色合いが違い、どの家も毎年、同じお店から買う。うちも買うお店が決まっていたなぁ。 「あー、またこのおばちゃんちのお飾りを買うんだ」 って、売っている人の顔を見ただけで分かるんだよね。お店のおばちゃんも、この人のうちは毎年この絵柄、って覚えていてくれて。
うちは小さいお飾りだけど、神棚が立派なおばあちゃんちは長い長い七福神のお飾りなんだよね。派手な色のじゃなくて、黒と金の落ち着いたお飾りで。
宮古では宗教宗派云々ということよりも、家の安全を守ってくれる神様として、どの家でも神棚を作ってお飾りを飾っている。


お飾りや神棚に祀る紙垂などを買って家に帰ると、一年間貼っていたお飾りを剥がし、新しいお飾りを貼る。お相撲さんの化粧まわしのように、神棚の前に貼られたお飾り。貼り直して遠くから眺めながら、家族みんなで 「うーん、立派、立派!」 って言っちゃうんだよね。気持ちがピーン!となるんだなぁ。お正月を迎えるんだ!とウキウキしたっけ。


今年の冬、雪はどうだろう。年末は元気に帰ることができるように、しっかりしなくちゃ!