アクロン

言わずと知れた、柔軟剤。
昔から我が家では、オシャレ着洗いはアクロン!だ。今でも実家に帰ると、お母さんが 「自分たちのは普通の洗剤で洗うけど、あなたたちのはアクロン使ったからね」 と言う。言われなくても、香りでちゃんと分かるよ。有難いなぁ。 『シャボンの泡のにおいでしょ』 のように、アクロンの香りはお母さんの香りだ。


宮古に帰った時、従妹が私の服を洗濯してくれた。仕事に行く前で忙しい朝だっただろうに、感謝、感謝。ゆっくり寝ていた私はそのことに気付くことも無く、おばちゃんの運転する車で出勤する従妹を 「おはよう。行ってらっしゃい!」 と見送ったんだよね。
ふたりを見送った後、ひとりで猫と遊んでいると、洗濯機のピーピー音がした。洗濯機を覗くと、従妹と私の洋服。感謝しながら取り出すと、アクロンの香りがした。うふふ、オシャレ着洗いだ!とニヤニヤしながら、ふたり分の洗濯物を干した。


この間、その従妹が洗ってくれた服を着て、仕事に出掛けた。 「うーん、アクロンの香りだねぇ」 なんてのは着た瞬間だけで、電車の中では 「ん?アクロン、強すぎないか?」 と気付き始めた。会社に着いてコートを脱ぐと、アクロンはより一層、アピールをしてきた。うわっ、やっぱり?


仕事中、同僚に聞いてみた。 「ねぇねぇ、今日の私、何か匂うでしょ。この袖の辺りの匂い、嗅いでみて」 「うん、洗剤でしょ」 「アクロンだけど、匂う?」 「別に、敢えて嗅がないと気にならないけど、確かにイイ匂いがするね」 「だよねー」 。
周りに影響はなかったようだが、私自身にはプンプン匂う。臭う、じゃないけど、やっぱり匂う。以前、ここに書いたように、もともと香りがあまり得意ではなく、強い香りがすると舌が痺れる私。このまま一日、過ごすことができるのか!?


同僚は 「きっと従妹ちゃんは、 『Lちゃんの服だから!』 と気合を入れて、アクロンを多目に入れて洗ってくれたんだよ」 と言っていた。そうだね、たぶんたくさん入れて洗ってくれたんだと思う。
従妹の愛が、香りの強さ。そう思えば、この香りも悪くないね。今日一日、愛の香りに包まれて過ごしたよ!ありがとうね。