ふた足ぐらい早い秋

さっ、自分記録日記もサボってばかりじゃイカン!グダグダしていたらイカン!起きろー、いつものオイラ!
と昨夜、ひとり静かに気合いを入れたが、今朝は台風の影響でもの凄い突風。電車は多摩川を越えられず、折り返し運転。昨日は長靴出勤したのに、午後からイイ天気になっちゃったしなぁ。今日も天気が荒れるのは昼過ぎまでで、帰りは晴れるみたいだしなぁ。とりあえずスニーカーとビニじゃない傘で出勤。
案の定、午後からはイイ天気に。



お昼休みは15時。会社でちゃっちゃとおにぎりを食べ、近所の神社まで散歩に出た。お花の写真でも撮ろうかなぁ、と。
山門をくぐって最初に目に入ったのは、水たまりの中のギンナンの実。あらー、まだ落ちるハズじゃなかったんだろうな。色が鮮やかな、若い実だもの。風にやられたのか。。。
落ちた銀杏の葉も、まだ青々としているもんね。水たまりに映る、大銀杏の木。留まっている青い葉と、落ちてしまった青い葉。何が明暗を分けたのかな・・・イカン!思考がまた、下降気味だ。戻れ、戻れ。気持ちを無理やり上昇気流に乗せ、境内を散策する。
あー、危なかった。



ベンチの乾いた部分を探して、腰掛けた。と、目の前には銀杏の葉と実の小さい山。台風が通り過ぎてから、お掃除さちゃったのかな。確かに若い実だけれど、もの凄い量だね。
辺りを見渡すと、こんな小さい山があちらにもこちらにも。うちのお母さんが見たらきっと、声を上げて大喜びだね。毎年、お父さんの運転する車でギンナンを拾いに行って、車の中をもの凄いニオイでいっぱいにするもんねぇ。あのニオイ、なかなか取れないだから。あ、お父さんはもう、車の運転ができないから、今年はギンナン拾いにも行けないか・・・イカン!また思考が下降してきた。急上昇と急降下を繰り返して、頭の中がウネウネしてきた。お茶屋さんのおばあちゃんに会って、元気をもらおうっと。


境内のいつものお茶屋さんに行くと、お店の外に娘さんが立っていた。私の姿を見るなり 「ごめんねー。今日は中はやってないの」 と娘さん。
「中」 というのは、食堂のこと。今日は外の売店しかやっていないそうだ。 「私も、さっき着いてお店を開けたのよ」 「すごい雨風でしたもんね」 「そうなのよ、今日は私だけ出てきたのよ」 「そうですか。大銀杏の下、ギンナンがいっぱい落ちてたんですよ。拾いたいぐらい!あれ、神社の方が拾うんですかね」 「まだキレイな若い実でしょ。袋、あげよっか?」 「え?拾っていいの?」 「お参りに来て、拾って帰る人もいるわよ。大丈夫、待ってて」
そう言って、食堂に入って行った娘さん。透明と白の2枚、手の形をしたビニール手袋を1枚、持ってきてくれた。わーい、ありがとう!



台風明けだからか、いつもの休日より人が少ない境内。一旦、さっきのベンチに座り、人目につかない場所にあるギンナンの小山をいくつかキョロキョロ。で、とある小山の前にしゃがみこんだ。
あらぁ、やっぱり若いねぇ。小さいもん。色はキレイなんだけどね。でも、せっかくだから拾っていくとしますかっ!
ビニール手袋をはめ、実をガツッと掴んで袋に入れる。いつものギンナン拾いだと、ひとつぶひとつぶ拾わないといけないが、今日は 「どうぞー」 とばかりにまとまって置かれているので、わしづかみだ。小さいねぇ、クサイねぇ、若いねぇ。それだけを繰り返しながら、ひたすら袋に詰めた。
あ、帰りの電車、どうしよう。。。クサイ大人だ。。。


会社に戻り、同僚にちょっぴり自慢し、引き出しの中のありったけのビニール袋を取り出して、何重にも防御。うん、臭わない・・・と思う。
無事に持ち帰ったギンナン。今は窓の外で、腐らせている。ちびっこい実、どのぐらい採れるかなぁ。
窓から入ってくる夜風に、ギンナン臭が微かに混じっている。本当の戦いは、ここからだったのかぁ。たはは。。。