今朝の出来事

それは今朝、4時少し前だった。
消防車のカーンカーンカーンという音で、目が覚めた。それも1台だけではない。次から次へと音が多く、大きくなっていく。近くに大きな道路が走っているので 「どこかで大きな火事が起こったのかな」 と寝ぼけながら思っていた。
すると今度は 「はい、止まってくださーい!消防車両が通ります!」 という拡声器越しの声。ん?うちの前の通りじゃない?しかも、サイレンがピタッと止まっている。もしかして、火事は近いのか!?
カーテンを少し開け、外を見て驚いた。部屋の前の道路に、消防車とパトカーがランプをチカチカさせて止まっている。しかも、道路には立ち入り禁止のテープが貼られ、お巡りさんが立っているではないか。
あれ?明らかに私、テープの内側の人間だよね。どうしよう!


窓を少し開け、空気の臭いを嗅いでみた。焦げ臭くはない。うちのマンションじゃないみたいだね。そうなると今度は、火事がどこなのか気になる。だって、うちもテープの内側なんだから。
ご近所さんは、殆ど明かりが点いていない。みんな、火事が気にならないのか!?寝てる場合じゃないっしょ。
玄関を出て、道路まで出てみた。消防車が何台もいるが、様子が分からない。見に行きたいが、怖い。どうしよう、と思っているところに、同じマンションの男性が、消防車のたくさん止まっている方から戻って来た。
「隣の隣を曲がったところのマンションみたいですよ。火は見えなかったけど」 と言うと、その人はすぐに部屋に戻って行った。お隣のマンションの、そのまたお隣の建物は角地。そこを曲がるとすぐのマンションが、出火元か。近いな。
部屋に戻ろうと思ったが、うちの敷地の別の場所からそのマンションが見えるので、覗いてみた。3階の角部屋から、煙がもくもく出ている。暫く放水が続いたあと、暗い部屋に数名の消防士がヘッドランプを点けて動いているのが見えた。掃出し窓を開け、ベランダを確認したり、大きな声で室内確認をしたりしている。少しすると、ベッドのマットレスがベランダに出された。
中の住人は、無事だったのだろうか。救急車がいなくなっているから、病院に運ばれたのかな。暗く真っ黒なその部屋が、ものすごく恐ろしい。


自分の部屋に戻ると、時刻は4時15分。20分ぐらい外に居たのか。寒かったし、怖かった。消防士さんたちは朝方のいちばん寒い時間に、冷たい水を使って消火と救助活動。大変な仕事だね。
通勤時にマンションの前を通ると、その部屋はベランダにマットレスが置かれたまま、窓も開けっ放しになっていた。消防車両と警察車両が4時間経ってもまだ、止まっていた。
まだまだ空気が乾燥した状態が続くから、火の元には気を付けないと。