見てわくわく、触ってわくわく


昨日、友人と満腹でお店を出て、 「このあと、どうするの?」 と聞かれた。 「うん、気になっている展示があるから、それに行ってくるよ」 「じゃ、一緒に行っても良い?」 「もちろん!」


向かったのは、北の丸にある国立近代美術館工芸館。企画展 『もようわくわく』 は、8月31日まで開催中。夏休みに入った子供たちで賑わう前に、と思いながら今日になってしまった。今日から夏休みの学校が多いもんね。行くなら、今日だもんね。チラシを手に入れた時から、行きたくてたまらなかったもんね。わーい!


工芸館の建物は、近衛師団司令部の庁舎として、100年ほど前に建てられたもの。今でも当然そうだけど、当時はかなりモダンな建物だったんだろうな。これが、日本人のデザインとは驚きだ。
1972年に重文指定された後に修復され、工芸館として開館したそうだ。クーデター未遂 「宮城事件」 と深く関わる建物だということは、今回初めて知った。北の丸にずっと存在している建物ということは、それだけ日本の中心で、日本の歴史に関わってきたということなんだなぁ。


大きなドアには金色の丸ノブ、足元は赤い絨毯、大きな窓に、ゆったりした天井。何もかもがモダンで素敵だ。
そして1階から2階への階段の、素敵なこと。
保存活用工事が行われた建物だが、この部分は当時のまま残してあるそうだ。踏みしめる足に、軽い緊張が走る。手すりを握る手を滑らせながらゆっくり、ゆっくりと階段を上った。うん、今この瞬間、なんて素敵なんだ!
近衛師団司令部の人は、そんな心持ちでこの階段を上り下りしたことなどないのかもしれない。


階段の写真の右上のあるのが、この照明と窓。
この画に見とれて、何度も立ち止まっては眺めた。


あー、イイなぁ。


さてさて、本来の目的 『もようわくわく』 。模様の魅力を再確認しよう、という企画展。 「1本の線、小さな丸などを2つ3つと並べていくと、リズムが生まれ、心おどる模様となります」 とパンフレットにある。そう、その通り!大好きな幾何学模様だけでなく、自然現象や花や動物など、模様の範囲は無限。難しいことは分からなくても、とにかく楽しい!それが模様。


タイミングよく学芸員さんが案内してくれる時間だったので、一緒にまわらせて頂くことにした。中学1年生の可愛らしい女子たちも一緒だよ。あ、引率の先生も、ね。


本来は触れることができない作品たちだが、この案内の最後には、いくつかの作品や道具などに触れることができる。面白かったなぁ。学芸員さんの説明がなく、自分たちだけで見ていたら、きっと気付かなかったであろう色々な目線を教えて頂いた。ホント、面白かった!気に入った模様のお着物は、説明が終わったあとにもう一度、見にってしまった。だって、本当に本当に素敵だったんだもん。


誘った友人も楽しんだみたいで、良かった。高校時代に戻ったみたいに、一緒にたくさん笑ったなぁ。久しぶりの東京散歩、楽しかったね。