秋の三連休…3日目


いよいよ東京に戻る朝。あー、帰りたくないなぁ。そういえば、従妹がまだこの家にいるときに言われたことがある。 「Lちゃんはもう、東京に 『行く』 じゃなくて、 『帰る』 って言うんだね」 と。あの言葉、なんかズキン!と痛かったなぁ。


おばちゃんの車が故障したため、バスで宮古駅に向かうことになった。見送りのおばちゃんと3人でバスを待っていると、部活でランニング中の高校生が 「おはようございます!」 と言いながら私たちの前を走り過ぎて行った。あー、こういうの、忘れてたなぁ。気持ちがイイね。



宮古から盛岡へ行くにはバスの方が本数が多いのだが、今日はJR山田線に乗ることにした。汽車に乗って席を確保した後、出発まで時間があるのでキヨスクへ大好きな相馬屋のあんぱんを買いに走った。が、ふたつの財布のうち、お金が入っていない方の財布を持って行ってしまい、失敗!走って汽車に戻り、お財布を変えて再びキヨスクへ。あんぱんのために、こんなに走るなんて、ねぇ。お母さんに笑われた。
秋の山田線、楽しみだなぁ。


宮古駅を出発した山田線は、この兜明神岳 (通称:カブトさん) の見える区界駅まで、ひたすら山を登り続ける。川沿いをずっと進むため、川と線路の間の日当たりの良い木々はもう、真っ赤っか。ちょっと早い紅葉狩り。キレイだったぁ!
真っ赤な木々の写真がないのは、走っている汽車の中から上手く撮れなかったのと、自分たちの記者がその染まった木々の足元を走っているため。しっかりと目に焼き付けてきたから、イイのだ。


盛岡駅まであと3つ、という上米内駅。
脱穀後の藁が帽子のように並ぶ風景はとても幻想的で、違う世界に迷い込んだようだ。あの藁は牛のエサになるんだよ、とお母さん。へぇ、そうなんだ。
太い太い幹の後ろに並ぶ三角たち。童話の一場面みたいだ。村の長老と子供達、っていうのもイイね。木も藁も、生きているように見えてくる。同じ風景を、お母さんは何を考えながら見ているんだろう。ふふふっ。また違う季節も、一緒にこの風景を見たいねぇ。