主婦っぽい日


甘酢が余ったので、他にも何か野菜を漬けようと八百屋さんに行った。
ずっと気になっていた三浦大根のサラダ専用、皮が赤い 「レディーサラダ」 と、この間も買った、ひと球が500グラム以上ある巨大な赤かぶ、みょうがのパックなどを手に持って店内をウロウロしていたところ、この地域では珍しい、品のある奥様が話し掛けてきた。
「そんなに赤いお野菜ばかり、どうなさるの?」


このひと言が、おしゃべりスタートのゴングだった。 「あ、甘酢漬けにしようかと思って」 と言うと 「あら、やっぱりそうなのね。この大きな赤かぶ、美味しいかしら。私は、ぬか漬けにするお野菜を買いに来たのよ」 とのこと。
あらぁ、そのお姿から 「ぬか漬け」 なんて、想像できませんわ。おーほほほほ。あ、これは心の声。



そこからスタートした、奥様と休日でボサボサ頭の私との立ち話。これが、何と15分も続いたのだ。


奥様はご主人とふたり暮らし。今日はぬか漬けにする野菜を買いに来たとのこと。こういう話はご主人では相手にならないそうで、目の前の白いカブの束を手に、 「こちらとこちら、どちらがイイかしら」 「うーん、こっちですね」 「そうよねぇ。大きさじゃないのよねぇ」 「葉は、どうしてますか?」 「茎はぬか漬けにして、このぐらいから上 (葉の部分) は海老と一緒に炒めると美味しいわよ」 「そうですかぁ。海老ねぇ。美味しそうですねぇ (しかしマダム、ひとり暮しではエビなんてなかなか買えないッス) 」 なんてお話したり。


諸々お話をしていたのだが突然、 「ごめんなさいね。お引き止めして。お買い物、お続けになって」 の言葉でやっと、解放された。奥様、急に15分も経ったことに気付いたみたい。楽しかったですよ。



赤かぶに長芋、みょうが、その他みんな、イイあんばいに漬かった。そりゃぁ、そうだよね。切って、塩で水出しをして、漬けるだけだもの。
らっきょう酢を使って漬けたのだが、これって結構、甘いんだよねぇ。薄めて使ってはいるけれど。


糖分を摂り過ぎないように、気をつけなくっちゃ!