「礼」 の姿勢が美しい人に憧れる。
形としての礼も、心持ちとしての礼も、どちらも持ち合わせた人。 「あー、この人のようになりたい」 と思わせる、見ている側に何かを与えてくれる、そんな人がいる。


たまたま読んでいた本の折形の部分に、こんなことが書いてあった。
日本人は、やっぱり日本人だなぁ。

日本人は挨拶をするときに、腰を折り、頭を垂れ 「礼」 をします。この姿にこそ 「礼のこころ」 があると思います。


身を折り頭を垂れることは、相手に身を投げ出している姿となりますから、一番無防備な姿勢です。これは相手を引き立て、自らを立てていない姿です。また、相手と 「間合い」 を取ります。


それに対して西洋人は、互いに相手に近付き抱擁したり、握手をしたり、親しく身体的な接触を求めます。そこには、人と人が対等であるという人間観があると同時に対立の可能性も含まれています。


「礼」 というのは、その対立を回避する東洋の知恵なのかもしれません。