グッドラック

昨日の落語会は国立演芸場。隣は最高裁判所、その道を挟んだお向かいは国立国会図書館で、そのまたお向かいは国会議事堂。ここ数日、ヘリコプターが飛び回り、大勢の人が集まって声をあげ、道という道には警察車両。物々しい空気の中を歩いて落語会へ向かい、終わってからまた、物々しい空気の中を駅へ向かって歩いた。



平河町の交差点から赤坂見附駅に向かう途中、首都高4号新宿線と歩道がほぼ同じ高さになる、ちょっと珍しい場所がある。歩道脇のフェンスの先を、首都高をブンブン走る車が休みなく通るのだ。飛び出してきたらどうしよう!と思うほど、近くて怖い。


その歩道を、今まさに横切っているミミズがいた。雨降りの中、体を伸ばしたり縮めたりしながら、マイペースで横切る。かなり太く、長さも30cmぐらいはあるね。
そういえば子供の頃、私の周りではミミズのことをミミ子と呼んでいた。ミミズって呼ぶと気持ち悪いけど、ミミ子だと可愛らしい感じがするからねぇ。
このミミ子、かなり広い歩道を横切りたいようだが、まだ1/3も進んでいない。人気もないし、気になって仕方がないし、ということで暫ししゃがんでミミ子を観察。ミミズって、目がないんだよねぇ。どこを目指して進んでいるんだろう。がんばれ、ミミ子!


暗いから、歩いている人はミミ子に気付かないかもしれないねぇ。雨で傘をさしているから、余計に。
その後、ミミ子は無事に首都高側の草むらに辿り着いたのだろうか。私が摘んで草むらに移動してやるべきだったのだろうか。無事に渡り切るまで、踏まれないように警護するべきだったのだろうか。見ないふりをして通り過ぎた方が良かったのだろうか。
ミミ子のことで、頭がいっぱいだ。ミミ子に幸あれ。