憧れの君


仕事帰りの1時間散歩。そのお店は、溜池山王交差点から少し入った通り沿いにある。
ツッカベッカライカヌヤマ
クッキーが美味しいと有名なお店だ。ネット上には 「世界一美味しい」 と書いてあるページもあるほどなのだが、なにせ仕事帰りにしか通らないので、お店が閉まっているところしか見たことがない。友人と一緒のときはショーウインドウぎりぎりに顔を近付け、宝石店のような店内を眺めながら、 「いつか食べてみたいねぇ」 「そうだねぇ」 「ほっぺたが落ちるんだろうねぇ」 「だろうねぇ」 なんて会話を延々と続ける。


今回、ワケあって同僚にプレゼントを贈ることになり、ツッカベッカライのクッキーをオススメしたところ採用。買い出し担当の同僚ちゃんに、 「少しでイイから、私の分も買ってきてちょうだい」 とお願いした。
プレゼントの当日、私は休みだったのだが、翌日出社するとデスクに小さい袋が置いてあった。
何て書いてあるか読めないけど、たぶんツッカベッカライ!



あー、初めまして。会いたかったよー!ツッカベッカライのクッキー。
買ってきてくれた同僚ちゃんのメモに 「Lちゃんに頼まれて買ってきたことを言っちゃったから、他の同僚ちゃんに言われたら分けてあげてね」 とあった。そうだよねぇ、プレゼントに採用されるために、ツッカベッカライの説明を熱く語っちゃったもんね。食べたいよねぇ。


早速ひとつ、食べてみた。あぁ、サクサク具合が違う。初めてのサクサク感かも。そして、上品。
「高級お粉です!」 「高級バターです!」 と口のなかで一斉に主張してくる美味しいと言われるクッキーとは違うね。何ていうのかなぁ。静静とやってきて結果、気付いたら美味しかった…そんな感じかなぁ。だから口に入れた瞬間は 「ん?これがその?」 って思うのだが、サクサクを味わっているうちに美味しさが分かってくるんだよね。
あー、他のクッキーも食べてみたい!飽くなき欲望。。。世界の亀山ならぬ、世界のカヌヤマ。


そういえば、クッキーが大好きな姪っこが高校受験の時、 「合格したら、世界一美味しいクッキーを送るね」 と約束したが、送ってないなぁ。大学に受かったら、今度こそ送ってあげようっと。