美味しい×美味しい=たまらなく美味しい



GW谷間の平日で、モーレツにバタバタの日。いやいや、私は4日以外は出勤していたし、それほどバタついてはいないぞ。しかも半休しちゃうし。
仕事を切り上げて向かったのは、浅草の料理屋さん。月に一度の、日本酒とお料理を楽しむ会に参加するためだ。今回の蔵元さんは、私が大好きなお酒 「廣喜」 の廣田酒造店さん。岩手県紫波町の蔵元だ。もう、張り切りすぎて、スタート30分以上前にお店に到着。女性の杜氏さんにご挨拶し、少しお話をしている間に次々と参加者到着。さぁ、今日は飲むぞー!


最初のお酒は、滓酒。 『滓(おり)引き』 作業の後に残るわずかな量のとっても珍しいお酒、だそうだ。
※滓引きとは…上槽したてのお酒は白く濁っている。これが 「滓」 。日数が経つとタンクの底に徐々に沈澱し、上澄みしてくる。この滓と上澄みを分けることが 『滓引き』 。
美味しい!すごく美味しい。いろんな種類のお酒が混じっているのだが、その美味しいところだけがギューッと凝縮されている。いやぁ、美味しい。お料理は、雲丹のムース、山菜しどけと焼きホッキ貝の和物、筍の土佐煮三陸昆布の生姜煮。お酒によく合う。


お椀は、グリンピースの擦り流し、海老しんじょと赤水菜。
この摺り流しが、張り切ってグイグイ飲んだ日本酒に、おなかの中で 「ちょっと落ち着きましょ」 と言っているのが分かる。とっても優しい味。


もうお酒は三種類目に移っていたが、しばし休憩といった感じ。うん、こういうのが大事ね。


焼きハモと焼き大根の煮物。手前の緑はこごみ、刻んだ緑は山椒。
焼き目のついた大根が美味しかったなぁ。山椒がいいアクセントになっていて、楽しい。


お酒がお料理の味を邪魔せず、お料理もお酒の味を邪魔をせず、お互いが引き立っている。あー、優しい。。。



次のお料理は、鰆の幽庵焼き、行者にんにくソース。
青い立派なクレソンは、岩手産だそうだ。私はクレソンが苦手で食べられないのだが、今日は少しかじってみた。あら、今まで食べたクレソンの口中にまとわりつく嫌な香りが無い。無いというか、香りが違う。周りの人たちも、美味しいって言っていた。


そうそう、ここで杜氏さんが山廃の燗をつけてくれたのだが、徳利から注ぐときに注ぎ口の真逆側から注いでくれた。
これ、徳利で注ぐときのマナーだそうだが、知らなかった。。。宝珠、槐などの形を保ったまま注ぐということらしい。確かにねぇ。
勉強になるなぁ。次の機会から、気を付けよう。


次のお料理は、へしこ。小さい緑は、岩手の人参だそうだ。めんこい!


これぐらいガツンと来るお料理だと、グイグイ飲める純米酒がいいなぁ。やっぱりたどり着くのは純米酒だ。うん、たまらん。
このぐらいになるともう、連れ同士だけでなく、テーブルやお隣のテーブルの皆さんとも会話が弾み、盛り上がりはピーク。次々に美味しいお酒とお料理をいただいて、テンション上がるもんねぇ。



お待ちかねの、店主による手打ちそば。
どんなにお腹がいっぱいになっても、このお蕎麦はするりとお腹に入っていく。そして今回も、お向かいのお姉さまから半分足してもらった。わーい!


そして、見た目も可愛らしい紅白のデザートは…フルーツトマト 「ブリックスナイン」 と、レモンのシャーベット、バジルソース。これがねぇ、本日参加の全員が大絶賛!すごく美味しかった。あー、トマトが食べれるようになっていてホント、良かった。


最初から最後まで、お酒にまつわるいろんなことをお話してくれた杜氏さん。
お肌が白くてキメが細かくて、本当にキレイな美人さん。こんな杜氏さんが作るお酒だもの、味も優しくなるワケだ。お米のこと、麹のこと、蔵のこと、どんな質問にも丁寧に説明してくれて、勉強になったし楽しかったぁ。
県外の人に岩手のおススメのお酒を聞かれたとき、必ず 「廣喜」 と言っていた自分を褒めてあげたい!今日、いろいろな種類のお酒を飲んでみて、どれもやわらかくて美味しいことに驚いた。
次の帰省が楽しみ、楽しみ!