退院後の生活…4日目

お腹が異常に硬い。正確には傷口に沿って、その奥がすごく硬い。コンクリートのように。傷口の裏に、すごく太い鉄棒が入っているようだ。押しても硬くて、自分の体を触っている感覚が全く無い。
ドクターには 「1ヶ月ぐらいは硬くなるから」 と言われてはいるものの 「これが本当に元に戻るのだろうか」 と心配になるほど硬い。
あまり触ってはダメなんだろうけど、どうしても気になって押してみる。そして思う、「硬っ!」。元の、脂肪ぽにょぽにょになる日は、いつ来るんだ???
硬い鉄棒と、ブラックジャックのような痒い傷口と、暑く蒸れる腹帯。しかも、筋腫を取れば治ると思っていたトイレの回数の多さも、あまり解消されていない。夜中に何度かトイレに起きるので、ぐっすり眠れず困っている。
私の体の真ん中付近は今、しっちゃかめっちゃかだ。


そんな凹みがちな今日、目標の早起きは出来た。一日一度は外出するという目標もクリア。というのも、そうさせるための約束があったからだ。
入院中、ほぼ毎日きてくれた仲良しの従妹。その旦那様がうちの近くで会議があるということで、一緒にランチしようと誘ってくれたからだ。傷口も痛くないし、体調も良い。ひとりだと食欲が無いが、誰かと一緒だと食欲が湧いてくる気がする。
有難くOKの返事をして、従妹夫婦とベイビーの到着を待った。        

今日のランチは、Comme Chez Soi(コム シェ ソワ)。以前は大衆食堂のような店だったが、リニューアル後はこんな素敵な外観に変身したお店だ。
こだわりの浅井シェフのお店で、リニューアル前から有名な餃子・ハヤシライス・オムライスは健在。店構えから入り辛くなったが、それでもランチタイムは私たちが入ったところで満席だった。
職人気質の浅井シェフの応対に賛否両論のようだが、畑違いではあるものの職人さんたちに囲まれて育った従妹や私、そして自身も職人さんの従妹の旦那様には、全く問題ナシ。


今日のメニュー選びは、ここをおススメした私から。
まずは定番の餃子から。ランチタイムでも単品オーダーOKだった。
ここのテーブルの調味料には、お酢しか置いていない。餃子にはしっかり味が付いているので、醤油やラー油が必要ないからだと思われる。そして、しっかり味付けされた餃子は、何も付けなくても美味しい。小ぶりで、女性でもひと口でイケる。具が他店よりもしっかりこねられていて、ころんとした感じの具だ。
小籠包もオーダーしたが、こちらも熱々の汁がたっぷり入っていて、味もしっかりとしている。大きめで美味で1個300円でも納得。


従妹担当の、超定番 「アサイライス」 。浅井シェフのハヤシライスで、こう名づけられている。
ご飯を玉ねぎが覆い、その上をローストビーフが覆っている。その風貌は、風の谷のナウシカ王蟲(オウム)を思わせる。
周りのデミグラスソースが濃く、ローストビーフ&ご飯に合う。ランチタイムに行くと、ディナーよりも数百円安く食べることができるのお得設定。
従妹は、ローストビーフが美味しい!と夢中で食べていた。私もひと山いただいた。うーん、濃くて美味しい!


こちらもお店の超定番、オムライス。従妹の旦那様担当。
とろとろ卵の上には海老とユッケ、キャビアが乗っている。こちらも周りにはデミグラスソース。
中のご飯も味が付いていて、こちらも濃い目の味付け。濃いソースととろとろ卵が合わさって、程よい味に変わる。
個人的にはアサイライスよりも、こちらのオムライスをオーダーすることの方が多い。デミとの混ぜ具合で、何種類もの味を楽しむことが出来るからだ。
旦那様も気に入ってくれたみたいで良かった!


そして、私担当のカツカレー。メニューには、もっとちゃんとした名前で書かれていた気がするが忘れてしまった。
カツは大きく分厚いガッツリタイプ。昨夜、TVの深夜番組でカレー特集をやっていて食べたくなっていたので初めてオーダーしたが、当たりだった!
カレーには色んなスパイスが入っているようで、口に入れた瞬間は甘いのに、後からスパイスが効いてきて辛くなる。不思議な甘辛さの、コクカレーだ。卵の黄身を混ぜるとまた、味に変化があって面白い。ひと皿、飽きずに食べられるカレーだ。

ご飯にはそれぞれ、野菜サラダが付いている。ドレッシングが酸っぱ過ぎず、美味しかった。ドリンクも付いていて、従妹夫婦がオーダーした季節のジュースはリンゴジュースだった。これがまた普通のリンゴジュースではなかった。
リンゴ繊維がたっぷりで、少し酸味がプラスされた、甘ったるくないリンゴジュース。従妹はとても気に入って美味しい美味しいと飲んでいた。喜んでもらえて良かった、良かった。
しかも、ご馳走するつもりが旦那様にご馳走になってしまい・・・申し訳ない。。。
誰かと一緒にご飯を食べるって、やっぱり楽しい。ひとりで食べるより、たくさん食べることが出来た。


満腹になって別れ、従妹は旦那様を会議の場所まで車で送って行った。すると、しばらくしてメールが!
旦那様が、私の体調がOKなら一緒にどこか出掛けてくれば?と言ってくれたそうだ。なんて理解のある旦那様だ。私のせいで嫁をクビにならないか心配していたが、今日は旦那様のOKが出たので安心して一緒に出掛けられる。
近場観光へ行けるほどの時間もなかったので、車で一緒に羽田空港に行った。飛行機を見て旅行気分を味わい、美味しいスウィーツでも仕入れようかと思って。

しばらく飛行機を使っての旅行もしていないので、1年ぶりぐらいで行ったビッグバード
今日は週末金曜日。しかも夕方だったので、エスカレーターに行列ができるほど混んでいた。びっくり!ラッシュの駅のようだった。
羽田空港限定」 と書かれたスウィーツのワゴンには行列が出来ている。特に、チョコレートが染み込んだラスクのワゴンは、すごい行列だった。
これは第2ターミナルの写真。デッキで暫く着陸する飛行機を見てから戻ってきたところ、カウンターもかなり空いてきていた。


従妹のリクエストでKIHACHIのソフトクリームを食べた。さすがにお昼を食べ過ぎたので、ひとつだけ買ってふたりで分けた。分けたというよりただ、ひと口ずつ交互に食べた、と言った方が正しい。
黒ごまハチミツ濃厚ミルクのアイスクリーム。正式名称は忘れたが、この3つの材料が名前に入っていたのは間違いない。いつ食べてもこの黒ごまアイスは美味しい。特濃の小岩井牛乳で育った私たちは、牛乳にはウルサイ。特濃へのこだわりがあり、簡単に言うと、濃くない牛乳は牛乳じゃない。KIHACHIの濃いミルクと濃い黒ごまは合格点!
カップの底に敷かれたコーンフレークは濃さを和らげてくれるので、最後まで飽きずに頂ける。


JALカウンターの前に、七夕の笹飾りがあった。デスクに短冊とペンが置いてあり、誰でも自由にお願い事を書くことができるようになっている。登場客でもないくせに、さっそく書こう!ということで短冊に向き合う私たち。従妹は8ヶ月のベイビー連れだったので、ベイビーの幸せをお願いしていた。
そして私は、毎年同じ願い事 「世界征服!!」 。
こんなことを毎年毎年書いているから、ロクな事がないのかもしれない。でもきっと、次に東京メトロのどこかの駅で短冊を見つけたらまた、世界征服!と書くだろう。
そんな私でも、織姫さまと彦星さまは梅雨シーズンなんかに七夕って可愛そう、と思ったり。。。


今日、仕入れたスウィーツは結局、ひとつだけ。
マダムセツコのチョコレート。ミルクとビターがひとつの箱に入ったチョコレートのセット。
椿や梅、桜、紫陽花など季節の花を模ったチョコレートで、目にも楽しい。ミルクもビター寄りの甘すぎないミルクで美味しい。ビターはガッツリなビター。ひと箱で2度美味しい。
少しずつ時間を掛けて食べようと思うが、食べ始めたら止まらないかもなぁ、と恐ろしい事を考えてしまう。


最後に寄ったのは、よーじや。カフェも併設していて、カプチーノをオーダーすると、上の泡に、よーじやの有名な顔のイラストが描かれて出てくるらしい。今日は時間が無かったのでお買い物だけにした。
従妹が 「もうすぐ誕生日だよね?欲しいものをプレゼントするよ」 と言ってくれた。
紅筆を無くしてしまったの、と話したところ、プレゼントしてくれると言う。他に、従妹おススメの紙せっけん、おしぼりこっとん、そして読書好きな私のために紅葉の栞も一緒にプレゼントしてくれた。
こんなにいっぱい、ありがとう!

退院後、こんなに長い時間、しかも人混みの中を歩いたのは初めてだった。足が少々疲れたが、車に乗っているだけで良かったので問題なかった。明日は多少、筋肉痛になりそうな感じもあるが、とても楽しかったので疲れた感じは無い。
これで、従妹が本当に嫁をクビにならないといいけど。。。
帰りは旦那様も再び合流して一緒に帰ったので、大丈夫かな。楽しい一日をプレゼントしてくれて感謝、感謝!
今日は久々に、ぐっすり眠れそうな気がする。


コム シェ ソワ(Comme Chez Soi)   浅井シェフのこだわりのお店です
マダムセツコ   サロン・ド・ショコラでも認められた味。製造はメリーチョコレートのようで。。。
よーじや   羽田空港店には、羽田空港限定の 「アロエ」 のあぶらとり紙があります


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