京都シルバーウィーク旅行 1日目 くるり 「京都音楽博覧会」

待ちに待った京都!9月の京都といえば、くるり京都音楽博覧会!3年目になるイベントだが、今年はシルバーウィークにガチでぶつかったため、過去2回よりも旅費が割高になってしまう、という嬉しくも厳しい京都路。しかも、いつもチケットを準備して旅行のアテンドまでしてくれるMちゃんが妊婦で参戦できず。
そこで、今年は鉄道だけでなく音楽も大好きな鉄子ちゃんを誘って参戦することになった。
Tシャツは、くるりTの中でも好き好きランキング3位以内に入る百鬼夜行のマーメイドTに決めた。早朝出発となったが、意外にすんなり目覚め、いざ品川!


早朝出発のため、お互いに起きたらメールをしよう!と鉄子ちゃんと約束していた。朝、5時前に鉄子ちゃんに 「無事に起きました」 メールをしたが返信ナシ。もともと鉄子ちゃんは即レスタイプではないため、さほど気にせず自分の準備に必死な私。


早めに品川駅に着き、改札前のカフェでひとり、コーヒーを飲んで時間を潰していた。鉄子ちゃんは7時ジャストに東京駅発、私はその7分後に品川駅から乗って合流する予定。
のんびりとマンウォッチングをしていたところにメール届いた。鉄子ちゃんかな?と思いながら携帯をパカっと開けると、メールのタイトル 「たいへんです!」 が目に入った。
まさか、まさか!そう、そのまさかだった。 「どうがんばっても新幹線に間に合いません。先に行っててください」 とのこと。
ひえぇぇー!普通の女子ならまだしも、鉄子ちゃんなのにぃ!!鉄子の名が泣くぜぇ!!!

結局、鉄子ちゃんは、後続のひかりでのぞみを追いかける、という勝負が100%見え見えの追っかけで京都へ到着。


京都駅で鉄子ちゃんと合流し、駅からホテルまで大物の荷物を運んでもらう手続きをし、いざ!梅小路公園!!
着いた時にはもう開場していたので、リストバンドを受け取り、スムーズに入場。当然のようにお座りエリアへ。もうかなりのシートが敷かれていたが、運よくお座りエリアの前の方に場所を確保することが出来た。

タイムテーブルを確認し、くるりの開演挨拶まで時間があったので、フードコートで腹ごしらえをすることにした。
音博タオルは購入済だったので民生Tを買いたかったのだが、ものすごい行列!やはり、先に腹ごしらえ&グッズ購入を済ませて、音博をじっくり楽しみたい!という考えはみんな同じのようだ。
フードコートは美味しそうなお店がたくさんあったが、どれももの凄い行列!どれでもいいからなるべく列が短くてさばきが早いところを、ということで今年も去年と同じ、富士やきそばで腹ごしらえ。今年もフードコートの食器はリユース。食べ終わったらきちんと返却し、リサイクルして使われる。何となく気持ち良い。

満腹で開場に戻ると、モニターに浴衣姿のくるりが映っていた。いよいよ音博スタート!


トップバッターは、ふちがみとふなと 。
実は1回目の音博にも出たのだが、きちんと見ていなかった。今回はじっくり堪能。
音博のゆるーい空気にぴったりなお二人。観ているみんなが自然と笑顔になる。カズーやグランドピアノ形のピアニカ(なのか?)が可愛らしくて釘付けになる。
とっても控えめコメントを繰り返す、ふちがみさん。ロールケーキの曲の時、「"ロール"の後に、よかったら"ロール!"と言ってください」 みたいなMCの後に、曲が始まった。
鉄子ちゃんも私も、そして周りの人たちもみんな、楽しそうに 「ロールっ!」 と歌っていた。すごく楽しかった! 
また、次の音博でもお会いしたい、ほのぼのなお二人。


お次はBen Kweller
私は初めてだったが、彼のエコバッグを下げた女の子を会場で見掛けたので、知られた人なのかなぁ。すごく爽やかで、カントリーな感じで、梅小路公園の雰囲気にとても合っていた。
彼を紹介する岸田君の発音が、やたら英語チックな 「クゥエラァ〜!」 だったので、それに痺れた私たちは、京都にいるあいだ中、何かと 「クゥエラァ〜!」 を連発して楽しんだ。アホだ。


お次は、矢野顕子
何年ぶりかなぁ、アッコちゃんを観るのは。いつまでも若く、相変わらず可愛い。黄色い服が、とても似合っている。それまで座っていたシート席の人たちも、一斉に立ち上がった。
以前、くるりとアッコちゃんが競演したライブに行けず、参加した友達のMちゃんが 「すっごく良かったぁ!」 と言うのを聞いて、とても残念な思いをしたことを思い出した。
素晴らしいピアノと相変わらずのアッコ節でオーディエンスを魅了する。そして、今月発売の 「くるり鶏びゅ〜と」 の参加曲 『Baby I Love You』 も聴かせてくれた。ガッツリとアッコちゃん風に仕上がっているそれは、全く別の曲のようだった。
MCでアッコちゃんが 「(雨が降りそうだけど)私が雨をholdしてる」 と言ったのが、すごく可愛らしかった。
アッコちゃん以外にも多くの人が歌っている曲 『ひとつだけ』 。この時は本当にやられた。心が少し弱っていたので歌詞がいつも以上に沁みこんできて、切なくてたまらなくなり、我慢をしても涙が溢れてきて参った。いい曲だよなぁ、としみじみ。
やっぱり、ピアノとアッコちゃんの声は、最高のマリアージュだぁ!


お次は、BO GUMBO3 feat.ラキタ。
リアルどんと世代の私には、本当にたまらない!もう、始まる前からひとり、涙目になっている。鉄子ちゃんはセットチェンジに合わせてトイレタイム。あー、この涙目を見られないで良かった、と思っていた。
いつも 「soul of どんと」 でも、絶対に泣くまい!と思って参戦するのだが、モニターに在りし日のどんとの姿が映るとすぐにスイッチが入って涙が出てしまう。
ラキタは、どんとにもさちほさんにも似ていて、でもやっぱりどんとの面影があって、巨大モニターに映る度に涙スイッチが押されてしまう。アラフォー姉さん、こういうのに弱いから。。。ボガンボもローザも、いい曲だらけだよなぁ、とひたりまくる。
岸田君は、ラキタが立命館大学に入るための推薦文を書いた話をしてくれた。いままでに書いたことの無いような丁寧な文字で一生懸命書いたそうだ。それなのにラキタは全然行ってない、みたいなことを言って笑わせていた。
『ゆ〜らゆら祭りの国』 のボーカルはラキタ。真っ直ぐに、とにかく真っ直ぐに歌うラキタの声が心地よくて、また涙。
BO GUMBO3 feat.ラキタがはけた後に戻ってきた鉄子ちゃん。どうやら側まで戻ってきていたらしく 「とても戻って来れるような雰囲気じゃなかったですよー!」 と言っていた。ぐずぐず泣いている私に近寄ってはいけない!と思ったみたいだ。すまぬ、鉄子ちゃん。。。


◆BO GUMBO3 feat.ラキタ◆セットリスト

  1. トンネル抜けて
  2. FLOWERS
  3. 夢の中
  4. ゆ〜らゆら祭りの国
  5. 孤独な詩人


お次は、奥田民生ぉ!
さすがは民生、人気も凄い。ユニコーンTや民生Tの人もたくさん見掛けた。セットチェンジの間に、今まで後ろでのんびり観ていた人たちがスタンディングエリアに押しかけ、ギューギューになっている。すごいなぁ。そんな私も民生好きなのでソワソワ。
そして、頭にタオルを被り、ギターを持って民生登場!会場から 「うぉー!!!」 という声が上がる。ひゃー!ひとり股旅スタイル!
ステージ中央に座った民生。とりあえず、飲む。SLの汽笛がポーっと鳴る。音の方に顔を向け、苦笑いの民生。
とりあえず、飲む。そしていきなり 『さすらい』 からスタート。歌い終わり、また飲む。 あっこちゃんの 『ラーメンたべたい』 をカバーしたあと、つぶやくように 「ゆるいなー」 。それから2曲、しっとりと歌い上げた後、くるり岸田くん登場。
大の広島ファンのふたりは、デーゲームの展開が気になって仕方がないらしい。ゆるい広島トークのあと、「頑張れカープという曲をやります」 と言って始まったのが 『息子』 。歌い終わり、 「次は勝て勝てカープという曲をやります」 と言って歌ったのが、くるりの鶏びゅ〜と参加曲『ばらの花』 。どちらも違和感なく、それぞれに合った選曲だった。
岸田くんが居なくなり、ひとり股旅の最後は 『CUSTOM』 。大好きな曲で、ライブで聴くたびに胸がギューッとなるぐらい大好きだ。今回も、民生の声にやられた。良かった、すごく!民生のゆるさとフェスのゆるさとCUSTOMという曲の熱さと、その場に自分が居ることの幸せと、いろんなものがごっちゃになって、とにかく 「うわぁーーーー!!!」という感じ。残念ながら、語彙の少ない私には、どうにもこの感じを的確に表現できない。残念!CUSTOMは本当に名曲だ。


奥田民生◆セットリスト

  1. さすらい
  2. ラーメンたべたい(矢野顕子のカバー)
  3. 野ばら
  4. The STANDARD
  5. 息子 (岸田くんと)
  6. ばらの花(岸田くんと)
  7. CUSTOM



お次は、石川さゆり
セットチェンジにトイレの長い長い行列に並んでいた。スタートに間に合いそうになかったが、まぁいいか、という感じだった。そう、始まるまでは周りの人たちもそんな感じだった。 「坂本冬美の方が見てぇよ」 と言っている男の子たちも居た。
と突然、ジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャーン!パラリラ〜!と 『津軽海峡冬景色』 のイントロが流れ、ツツツツーっと石川さゆり登場!いやぁ、その貫禄たるや、凄い!という言葉しか出ない。あっという間にみんな立ち上がり、「うぉぉぉー!」 と声が上がる。
『舟唄組曲』というソーラン節と韓国の民謡を組み合わせた曲では、掛け声で盛り上がった。ソーラン節の 「ハイーハイッ!」 と 「どっこいしょー、どっこいしょ!」 を大声で叫ぶ。
さっき、イチロー選手から電話が掛かってきたとか、離婚したご主人の実家が京都で通りの名前を覚える歌をお義母に習ったとか、場違いみたいだけど大丈夫?とか、大御所姐さんMCは、かなりぶっ飛んでいた。
いちばん盛り上がったのは 『天城越え』 。最後の 「天城〜越〜え〜」 を歌い終えた後のドヤ顔が巨大モニターに映ると、オーディエンスから 「うぉー!」 「すげぇ!」 「ぎゃー!」 の声が上がる。歌舞伎の見得の如く、凄い目力だった。
MCで、実は鉄子だということを明かしたさゆりさん。「さっきからSLの汽笛が聞こえて嬉しくて、歌詞を忘れそうになっちゃって」 と、かなりの鉄子っぷりを告白。鉄子ちゃんと私は顔を見合わせて大笑い!
とにかく今日の全てを根こそぎ持っていった、さゆりステージだった。


石川さゆり◆セットリスト・・・さゆりオフィシャル参考

  1. 津軽海峡冬景色
  2. 桜夜
  3. 京の覚え唄
  4. 居酒屋花いちもんめ
  5. 舟唄組曲
  6. 天城越え
  7. 朝花


最後はもちろん、くるり
さゆりさんの余韻がいっぱいの、ざわつく会場。それでもやっぱり、みんながくるりを待っていた。
静かに登場し、『太陽のブルース』 からスタート。今年も 『京都の大学生』 が聴けて嬉しかった。
そして5曲目に再び石川さゆり登場!鉄子さゆりさんに、同じく鉄の岸田君がプレゼントした曲 『夜汽車はいつも夢を乗せて』 を、シゲ&マサ(くるり)&さゆりの三人で披露。汽笛の 「ポッポー」 という歌詞が繰り返されるところは、ゆるくて梅小路公園にぴったり。
次の 『かごの中のジョニー』 のギター、良かったなぁ。アンコールの、ピアノたっぷりの 『虹』 も良かった。
今回のセットリストは、魂のゆくえからの曲が多く、サプライズ的な曲がなかったのが、とても残念だった。音博だからこそ、の意外な曲を期待していただけに、少し物足りなかったかな。来年に期待!
最後は出演者全員がステージに上がり、ご挨拶して終了。何か1曲、やって欲しかったなぁ。


くるり◆セットリスト

  1. 太陽のブルース
  2. 夜汽車
  3. 京都の大学生
  4. さよならリグレット
  5. 夜汽車はいつも夢をのせて(with石川さゆり
  6. かごの中のジョニー
  7. 三日月
  8. さよなら春の日
  9. 魂のゆくえ

アンコール

  1. 宿はなし




あーあ、今年も音博が終わっちゃった、と充たされながらも寂しい気持ちで退場列の流れに乗って、ダラダラと歩いていた。ステージの写真を撮っている人の多かったことと、それを見ても注意しないスタッフに少々怒り気味の私。
退場門のところまで来て、鉄子ちゃんが言った。「このゲートのデザイン、駅の駅名標みたいですよね。やっぱり、岸田さんのオーダーなんッスか?」。私は全く思ってもいなかったが、鉄子ちゃんは鉄なビームを受信したらしい。言われてみればそんな気がしないでもないなぁ。さすが、目の付け所が違うなぁ、と感心した。
そんな私たちは、京都駅までのなかなか動かない列を見てどっと疲れが襲い、とても歩く気にならずタクシーでホテルに向かった。

チェックインを済ませ、部屋で荷物を片付けた後、お腹が空いてきた。時間はもう21時前だ。遠くへは行きたくないね、という私たちが選んだ今夜のお食事処は、ホテルの道を挟んで向かいにあるこちら。

高倉通御池の 『京都町屋 亀甲屋』 。
町屋を改装したお店で、引き上げ湯葉など京料理を頂くことができる。


実は、行きたいお店があって三条柳馬場まで行ったのだが満席で断られ、お店を決められないままホテルの近くまで戻ってきたところで、この亀甲屋が目に入った。
湯葉が食べたかったし、もうこれ以上歩けないし、ホテルの向かいだし、ここにしよう!と引き戸をガラガラ。
お店の方に伺ったところ満席で、席が空いたら電話をくださる、とのこと。
一度ホテルに戻り待機していたところ、30分ほどしてお店から電話が入った。急いで徒歩数秒のお店にお邪魔し、お座敷に通された。


とりあえずビールをオーダーした。つきだしは2種類。数の子の和え物と、小魚だったかな。
そして、何と言ってもこの日の大ヒット 「ポテトサラダ」 。
このポテトサラダ、本当に美味しかった!ここに写っているポテトサラダをたいらげた後、もう一皿オーダーしたほどだ。
玉子の入ったポテトサラダで、きゅうりやハムも入っている、どちらかと言えば懐かしい感じのポテトサラダなのだが、味付けや具の割合が良い!
メニューに 「おススメ」 と書いてあったのがよく分かる。しばらくはポテトサラダとお酒だけで楽しめる。


左が生麩田楽。生麩のオリーブオイル焼きというのもあって気になったが、やはり生麩は田楽だ!赤味噌白味噌の2種類があり、味の違いを楽しめた。
右は京漬物の盛り合わせ、そして中央の土鍋に入った白いのが引き上げ湯葉のセットだ。この鍋は湯せんされていて、下から固形燃料で温める。ぐつぐつしてきたところで暫く待つと表面に湯葉が出来るので、それを引き上げていただく。
この、ぐつぐつまでの時間が結構かかる。そして1枚の湯葉を引き上げて頂くのだが、それから次が出来るまでにまた、時間がかかる。せかせかした食事には向かないねぇ、と言いながら表面を突きまくる私たち。


鉄子ちゃん、湯葉を引き上げるの画。
薬味は生姜と山葵があり、お好みの方を醤油に溶かし、湯葉につけて頂くように、とお店の方に言われた。そのまま頂くのがいちばん美味しかった。
そしてお店の方は 「ぐつぐつして1枚目が出来るまでは時間がかかりますが、その後からは割りと早く出来ますから」 と説明してくれた。が、2枚目も3枚目も、なかなか出来るまでに時間が掛かる。本当にゆっくりじっくり待って、忘れた頃に引き上げるのがいちばん良い。ひとしきり楽しんだ後は、これににがりを入れておぼろ豆腐にして頂いた。お豆腐は、あったかくて美味しかった!


そして美味しかったのがもうひとつ。この出汁巻き玉子。
薄いのにしっかりした味付け、ふわふわ具合、とにかく美味しかった。
鉄子ちゃんとふたり、「どやって焼いてるんだろうね」 「焼き色が全く無くて真黄色だね」 「でもくるくる巻いてあるのは分かるよね」 と横から見たり割ってみたり、???がいっぱいのまま、「でも本当に美味しいねぇ」 と言いながら頂いた。
優しいお味に幸せいっぱい。


もう満腹で何も入らない!と帰る準備をしていたところに、デザートを頂いた。お向かいのホテルに泊まっているというのを話してあったのだが、お店の方が 「お向かいのホテルにお泊りの方へのサービスです」 と言って出してくださった。
驚きと満腹で 「うわー」 と声が出てしまう私たち。でも、しっかり頂いた。緑の部分は抹茶、白の部分はさつまいもの味で、これまた美味!苦しいと言いながらもペロリと頂いた。
ごちそうさまでした。

ホテルに戻り、苦しい〜!とお腹を擦りながら、散らかした荷物を片付ける。私はもうヘロヘロ限界で、シャワーを浴びてすぐに眠ってしまった。鉄子ちゃんは、私がベッドに入ったあとも起きていたようだ。
さっさと寝ちゃってごめんよ。。。明日の歩きのために、ぐっすり休ませてもらうわ。



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