梅芯庵 「さざれ」 和三盆

夜、仕事で、とある場所へ向かって用事を済ませた鉄子ちゃんと私。そのまま直帰となり、池袋駅へ。何か甘いモノを買いたいねぇ、ということで東武百貨店の地下へ寄ってみた。

バレンタインデーが近いということで、どのお店も可愛らしいVD商品が並ぶ。豆が大好きな私たちは、どうしても和菓子コーナーばかりウロウロしてしまう。長時間ウロウロするくせに、欲しいモノがありすぎて決められず、手ぶらで帰ることも多い私たち。
しかーし！今日は私の足が止まってしまった。「和三盆」　の文字が目に入ったから。

手に入れたのは、梅芯庵の和風味クッキー　『さざれ』　和三盆。50g入りで330円。
さっき、とらやで　『推古』（落雁）　を見たときに　「これ、いま家にあるんだー」　という話をしたばかりなので、「和三盆だから買うんッスか？」　と鉄子ちゃんに聞かれた。だからというワケではないが、確かに和三盆の文字を見ると味を試したくなる。
お店では、試食をさせて頂いた。4種類の味それぞれが蓋付きの器に入っているのだが、和三盆しか味見しなかった。鉄子ちゃんが　「他は味見しなくていいんですか？」　と聞いてきたが、実は閉店時間が近かったこともあり、他の味は器にお菓子の粉しか入っていなかったのだ。ま、味は決めていたから良いのだ。

商品説明には　『お口に入れるとサクッ、ホロッとくずれる食感と、和三盆の優しい甘さが特徴です。梅芯庵がお作りした、口溶けの良い3種の和風味クッキーです』　とある。和三盆・麦こがし・黄奈粉と3つの味。
その通り、口にいれるとホロリと崩れる。食感も甘みも、とても優しい。優しさの塊だ。この食感は、田園調布レピドールの　「ポルボローネス」　に似ている。
ただ、こちらは和風味クッキーと謳っているだけあって、甘みの感じがちょっと違う。主張が控え目で、良い意味で曖昧さのある味だ。和三盆の優しさって、どうしてこうも儚げで控え目で健気な感じがするんだろう。

バレンタインデーの特集チラシや特設会場などでチョコレートばかり見ていると、こういう優しい甘さが恋しくなる。
口の中でホロリと崩れるクッキーと一緒に、疲れが一気に溶けていく。

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