夏休み5日目 お客様 〜 お土産準備 〜 東京へ

さぁ、田舎での夏休みは今日まで。東京に戻る準備があるため、いつもより早めに起床。
みんなで朝ご飯を食べ、ちびたちと遊ぶ。今日までしか一緒に居られないので、荷造りもそこそこに、ちびたちとの時間を過ごす。うーん、やっぱり寂しいなぁ。



昨日、東京でよく一緒に遊んでいる仲良しの従妹から 「今日の夜、車で東京を出て田舎に行くから、朝ちょっとだけ寄っても良い?」 との連絡。高速料金1000円で帰ってくるらしい。 「もちろん!待ってるよー!」 とお返事をしておいた。朝9時ぐらいに、無事に到着。お疲れさまー!
従妹んちのちびは、やっと外に出られたのが嬉しいのか、元気に走り回る。うちのちびふたりと楽しそうに遊んでいた。スイカも手掴み!夜中からずっと運転してきたパパママは、少しお疲れの様子。それでも久々の再会に話は止まらず、賑やかな時間を過ごした。私たちが11日に行ってきたのが、従妹の実家。ここからまた2時間半、運転だね。岩手は広い!頑張ってー!


従妹たちが帰ったのが10時過ぎ。お兄ちゃんが 「お土産を買いに行きたいなら、花巻空港まで乗せていこうか?」 と言ってくれた。わーい!そうしてくれたら、盛岡駅で荷物を抱えながらお土産を買わなくてもいいから、助かるわぁ。すると、私が返事をするよりも先にちびたちが 「行きたい!」 と言い出した。おいおい、主役は私だぞー。
お兄ちゃんは、決めると行動が早い。それから何分も経たないうちに 「おーい、行くよー!」 と呼ばれて車に乗り込んだ。外は雨。ちょっとムシムシの中、花巻空港に向かった。

車の中では助手席に座り、運転手のお兄ちゃんとゆっくりお話。家に居ても、私がちびたちに捕まってしまうので、お兄ちゃんとはなかなかゆっくり話ができないもんね。ちびたちはいちばん後ろの席に座り、DSをしたりTVを見たりしていて、おとなしい。お兄ちゃんは、最近のちびたちの様子や、いま住んでいる町のことなど、いろいろ話してくれた。話に夢中になりすぎて曲がり角を見逃し、空港を通り過ぎてしまった。キャハハ!
そんなこんなで20分ぐらいで空港に到着。これは空港前に出来た、木を積み重ねたオブジェ。薪風呂だった小さい頃を思い出す画だわぁ。

職場へお菓子を発送し、友達へのお土産を自分ちへ発送し、なるべく身軽になって帰ることにした。

私とは別にお店を物色していたお兄ちゃんも、お土産を買っていてくれた。私が好きなものと、まだ食べたことがない、お兄ちゃんおススメのものと、色々入ったお土産袋を渡してくれた。わーい!ありがとう。
書籍コーナーで気になり、買ってしまった本が 「 『ほんとうは怖い 賢治童話』 生きることは・・・死ぬほど怖い!?」 。グリム童話で、こんなタイトルの本があったね。 「人間の悪意や嫉妬、自然の残酷さ、運命の非情さ・・・生も死も善悪も超えた “もうひとつ” の賢治ワールドへ」 だって。中身は想像できるが、読んでみよう。お兄ちゃんも読みたいって言ってたから、読み終えたら送ってあげようかな。

お土産を買って空港を出ると、ちょうどお昼ご飯の時間だった。お兄ちゃんは花巻の学校にも居たことがあるので、この辺りのお店に詳しい。 

「美味しいそば屋があるから、食べてから帰ろうか」 と言うと、また私より先にちびたちが 「行きたーい!」 だって。私よりも、ちびたちの方が美味しいお店を知っている。行ったことがないのは私だけ。ぶぅー!!
石鳥谷町にあるそば屋さん 「佐々木屋」 。実はここ、そば屋なのに中華そばが美味しくて有名なのだそう。えー?何で??私はそばを頼んだが、お兄ちゃんは中華そば、ちびたちは中華ざるを食べた。つなぎを一切使わないそば、美味しかった!そしてお兄ちゃんの中華そば、甘めのスープがこれまた美味しくてびっくり!出てくるまでに1時間近く待たされ、そっちの方がびっくり!だったかな。


佐々木屋さんを出ると、大粒の雨。こりゃ酷い!このまま降ると、また田んぼや用水路が溢れちゃうかもね、と話しながら家に戻った。
こうやって、ふたつ並ぶ小さなクロックスを見るのも、もう終わり。寂しいなぁ。
ここから私は、最終荷造り。いつもちびたちは、この荷造り時間に私に近付かない。別の部屋に居る。嫌なんだろうなぁ。お母さんは私の顔を見るたびに 「体に気をつけて働くんだよ」 と声を掛ける。家を出るまで何度も何度も。 「分かった、分かった」 と言いながらも、やはり寂しい気分になる。帰省していて、私が最も苦手とする時間だ。はーっ、嫌だ。大粒の雨が、更に気分を暗くさせる。

お兄ちゃんとちびたちに駅まで車で送ってもらい、バイバイした。うえのちびは、いつもここで泣くらしい。 「らしい」 というのは、私が見えなくなるまでは絶対に泣かないから。車から駅が見えなくなったところで、しくしくと泣き出すらしい。今日はどうだったのかな。もう中学生になったから、さすがに泣いてないかな。泣いてないといいな。まだまだ雨は降り続く。
結局、今回も私の滞在中に、大好きな岩手山は姿を見せてくれなかった。



ひとりで盛岡駅に着き、気持ちを切り替える。さぁ、また東京で頑張らなくっちゃ!
お土産は午前中のうちに買っていたが、少し時間があったので、いつも寄るお土産売り場 「おでんせ土産館」 を覗いた。ここは駅と直結しているし、県内の有名なお菓子やお酒や海産物や乳製品、何でも揃うから便利。
今日も、白沢せんべい店では、店頭で南部煎餅を焼いていた。焼き立てを丸々一枚、食べさせてくれる。試食のせんべいもたくさん種類がある。お茶まで出してくれる親切なお店だ。今日もたくさん頂いた。ごちそうさまでした!


ここは、宮古市の海産物を売っているお店、山口商店。盛岡に着いた日の日記に、お母さんが買った長い長い帆立貝柱を紹介したが、その吊るしバージョンがコレ!
隣の男性と比べると、その長さが分かるかな。
吊るされている真ん中あたりにある白っぽいのは、同じ帆立貝柱の真空パックバージョン。こちらは、乾燥したものとは違い、茹でた貝柱を真空パックにしてあるので、歯応えもソフト。ふっくらと軟らかい方が好きな人や、乾燥バージョンを戻すのが面倒くさい人には、こちらがおススメ。ちょっと塩味が付いていて、そのまま食べても美味しい。ご飯と一緒に炊くと、更に美味しい!サラダに入れても美味しい!とにかく美味しい!
夏ということで、生ウニも売っていた。うちの田舎は、生ウニは牛乳瓶に入って売っている。ここでも塩水 (海水) と一緒に牛乳瓶に入れた生ウニを売っていた。あー、食べたい!もう頭の中は、食いしん坊ばんざい!だ。


これは、岩手屋さんの南部煎餅 「肴セット」 。今回のお土産の中で、いちばん気に入ったかも。普通のごまや豆の南部煎餅ではなく、ビールに合う味 「いか南部せんべい」 「ホタテのせんべい」 「みそガみそ」 「唐辛子せんべい」 の4枚が入って300円ぐらいだったかな。どれもビールによく合う!しかも美味しい!いかはさきいかが、ホタテは乾燥ホタテがごま煎餅に載っている。みそガみそは無添加天然醸造味噌を甘味噌にして両面に、唐辛子は無添加天然醸造醤油と唐辛子をごま煎餅に混ぜている。
安くて美味い!が南部煎餅のイイところ。


その他にもお土産を追加し、新幹線へ。大雨のため秋田新幹線こまちが来ない、とのアナウンス。通常は、青森の八戸から来るはやてと秋田から来るこまちが盛岡駅で連結して東京に向かうのだが、今日はこまちが来ないので、はやてだけで東京まで行くという。急に、うちの周りの用水路が気になった。
家を出るときにお母さんが持たせてくれたおにぎりを、新幹線の中で食べた。あら、バッグの中でちょっと潰れちゃったね。具は、梅干が苦手な私のために、塩こんぶが入っていた。ちゃんと覚えてくれているんだね。あー、いつもの味、軟らかめのご飯、いつもの握り具合、海苔の香り。有難いなぁ。

東京駅で新幹線を降りると、もわーっとぬるい空気が襲ってきた。東京の臭い。でも、私の日常の臭い。臭いを臭いと思わなくなっていた日々に気付く。
自分の最寄駅に到着し、駅前からお母さんに電話したところ、出ない。3回目にやっと出たお母さん、 「Lが帰ってから大変だったんだよー。もの凄い大雨で田んぼも用水路も溢れて、おじいちゃんの軽自動車のタイヤが全部埋まるほど水が上がってね、車を高台に避難させたんだよ。いまは、消防の人が水を汲み出してくれているけど、全然引かないの。もう少ししたら、家まで上がってくるかも」 だって。大変!そんなことになっていたなんて!
お母さんたちもちびたちも家族みんな、すぐに逃げられるようにリュックサックに大事なものを詰めて、とりあえず夕飯を食べてじっとしているとのこと。心配だけど、 「気を付けてね」 としか言いようがない。
雨が弱くなって、みんなが無事に眠れますように。



いわて花巻空港   ユーミンの 『緑の町に舞い降りて』 が流れる空港です。ご本人直筆の歌詞レリーフがあります。