赤坂で2時間散歩 - へそまがりのミザントロピィ

昨日の草月ホールでの落語会は昼・夜の通し券だったため、間に2時間ちょっとの空き時間ができてしまった。会社の近所ということで目新しい場所もないけど、天気が良いからポラロイドカメラを持って出かけたので、いつもの風景を撮りながら、のんびり散歩。

先ずは、草月ホール隣の　「高橋是清翁記念公園」　。大正から昭和の初めにかけて首相、蔵相などをつとめた政治家・高橋是清翁の邸宅があった場所だそうだ。2・26事件でこの地で亡くなったのは83歳。没後、東京市に寄付され、今は港区に移管されている。邸宅は第二次世界大戦で焼失してしまったそうだ。敷地はかなり広く、見上げるほど背の高い樹木がたくさんあり、とても気持ちがよい。東京のど真ん中に、こんな静かな公園があるなんて驚きだ。

もの凄く背の高いイロハモミジ。まだ色付いてはおらず、青々としていた。太陽の光を浴びて光る緑が、とてもキレイだった。

高橋是清翁記念公園から国道246沿いに赤坂見附方面へ坂を下っていくと、羊羹で有名なあの虎屋の赤坂本店がある。会社のお遣い物に、よく買いに来る。虎屋の羊羹や最中、本当に美味しいよねぇ。地下の喫茶・虎屋菓寮に寄ろうかとも思ったが、夜公演のためにお腹に入れるならご飯系の方が良かったので、今日は我慢。黒蜜のあんみつ、食べたかったわぁ。

虎屋の前の信号でR246を渡ると、お向かいにあるのが　「豊川稲荷」　東京別院。
うちの会社はすぐそこ。ランチに売店のおうどんやおいなりさんを食べに来たり、お正月明けは会社の役員たちが商売繁盛のお札をもらいにお参りに来たり、節分には有名人の豆まきがあったり、色々とお参りする機会の多い豊川稲荷。境内には立派な大銀杏があるのだが、こちらもまだ青々としていた。

「稲荷」　だが、ここは曹洞宗の寺院。大岡越前守忠相のお位牌もあるという。芸能にご利益があるので、芸能人もよくお参りする。

会社の前を素通りし、赤坂見附の交差点へ。今日の赤坂は、もの凄く警官が多い。APECがあるからかな。この辺りは皇居や迎賓館があるため、国賓が来る時はもの凄く警官が増える。右を見ても左を見ても警官がウロウロ。事情を知らない人は　「何か事件でもあったのか？」　と思うだろう。赤坂見附の交差点、国賓が通る時は強制的に歩行者信号は赤信号に変えられる。これを昼休みにやられると、黒塗りの車が通り過ぎるまではずっと青信号に変えてくれないため、困ってしまう。

土日の赤坂見附駅付近は、人が少ない。食事が出来るお店も、お休みのところが多い。ここで時間は16時前。ランチタイムは終わっているし、夜の開店時間には早すぎる。そう、早めの夕飯を食べるお店がないのだ。かといって、夜の落語会に行くためには、あまり遠くに行くわけにはいかない。結局、食事メニューのあるコージーコーナーに入った。

コージーでは　「秋の恵みのパスタフェア」　開催中。ということでオーダーしたのは　「生パンチェッタとポルチーニ茸のクリームパスタ」　。パスタは生フェットチーネと生スパゲティのどちらかを選ぶことができる。私はスパゲティでお願いした。

で、出てきたパスタが大きい写真の方なんだけど、メニューの写真はこの小さい方の写真。明らかに違ってないかい？上に載っている具材の量が全く違うんだもん。目の前に出された瞬間、思わず　「ん？」　とお皿を覗いちゃったよ。盛り付けのセンスが全くナシだね。パスタはそれなりに美味しかったから残念だなぁ。

コージーを出て別の喫茶店に入り、本を読みながらコーヒーを飲んで、夜の部の落語会へ。お腹がいっぱいで寝てしまわないといいな、と思ったけど、昨日の日記に書いたとおり、そんな心配は必要ないほどの楽しい会だった。

帰りも、青山一丁目駅ではなく、赤坂見附駅を使った。
お散歩と同じように、R246沿いに坂を下る。豊川稲荷の提灯はもう消えていた。ポラで提灯の写真を撮ろうと思っていたのに、残念。警官はまだたくさんウロウロしていた。
会社の前に来ると、うちのフロアーにはまだたくさん電気が点いている。お仕事中の同僚たちに、心の中で　「お疲れ様です！」　と言い、通り過ぎた。
赤プリ・・・今はグランドプリンスホテル赤坂だっけ？その赤プリでは、恒例のクリスマスイルミネーション。丹下健三の設計した独特の形が生かされたクリスマスツリーだ。毎年、点灯式の夜は、レーザー光線を使ってホテルにサンタクロースが映されたりするのだが、今年もやったのかなぁ。赤プリも、もうすぐ壊されちゃうんだよね。いろいろ思い出があるから残念で仕方ない。赤坂見附交差点のシンボルタワーなのになぁ。最後のクリスマスツリーは、いつもの年より何だか寂しそうに見える。